いちゃいちゃ | 魔法石の庭3rd

いちゃいちゃ

 一度目に飛んだときは、メローネがいなかったので、2度目にチャレンジしてみます。

 真理矢に、「応接間にいてね」と言って、どこからか帰ってきたメローネに抱きつきます。
「……どうした?やけに甘えてくるな」と、メローネは私の髪を撫でます。

「一応、2~3日前に営みはしたけど、こうしてラブラブになるのも久しぶりだなーって」と言うと、「まあ、最近のお前は、真理矢真理矢だったからな」と言われます。
 メローネはそのままベッドに腰掛けるので、私はぐるっとメローネの腰を取り囲むようにしてくっつきます。

 私は、元来寂しがり屋なのかもしれません。元々、幼少期はいつも祖父母が世話をしていて、「誰も家にいない」ということは滅多にありませんでした。
 だから、今、真理矢のようにいつも一緒にいてくれる存在を求めていたのかも、と。

「……お前の甘え方は、父親の匂いがするな」と言われ、「うん?」と私は疑問符を浮かべました。
「父親に愛されてきたんだろう。『愛される喜び』を知っている甘え方だ」と言われ、私は、昔、父親に遊んで貰っているときに母親から「あんたは甘え方が上手だね」と言われたことを思い出します。

「まあ、学校辞めてからは、最悪の仲だったけどね。今はまあ、安定はしてるかな」と私は言います。
 学校を辞めてすぐの時、父が仲の良い人に頼んで、私を問題ないか見て欲しい、と言ったことがあるそうです。
 私は、お姉さんと遊んだのですが、「問題ない、普通の子です」と言われたせいで、統合失調症にまでこじらせることに……。学校を辞めてすぐ、病院に行っていれば、今頃普通に生活できていたかもしれません。

 嫌なことを思い出していると、メローネがぐるんと私を抱きかかえるようにして、唇を寄せてきます。
 官能的でない、なんだかお互いが歩み寄るために思えるキス。言うなれば、欧米の挨拶のキスっぽいような。……挨拶は唇にはしないか。

 私は、メローネの背中に腕を回して、「メローネ、大好き」と言います。「あなたが幻の存在でも構わない。肉体がなかったとしても良い。ずっと私の『最愛』でいてね」と、今度は私からキスします。

 メローネの、案外柔らかい唇を食むようにして感触を楽しんでいると、メローネはくすりと笑います。
「そんなに俺が好きか?」と聞かれたので、「うん。愛してる」と言うと、「俺は、スピリット界でなければ会えない存在だぞ?そんな存在のために、現実を犠牲にする必要はない」と。
「何それ。だいたい、職場で会う人だって、おじさんばっかだもん。リアルで恋愛のチャンスなんてそうそうないよ」と、私は少しむっとして言います。
「職場でなくともいい。友人の紹介とか、行きつけの店の店員とか……」とも言われましたが、「友人の紹介ほどアテにならないものはないし、行きつけの店なんてドラッグストアのレジ打ちパートとかだから、おばさんだよ。先のことはわからない。でも、今はあなたが一番」と言って、私はメローネに今度は軽くキスします。

「……そうか。まあ、男女の縁というものは、そうそう転がっているものでもないからな」とメローネが納得したようなので、「じゃあ、イチャイチャしようよ」と私はメローネの手にキスします。銃を扱うからか、こぶと関節が太くなっている手。でも、私にとってはとても愛しい手。
 そこに、私と同じ指輪がはまっているのを見て、私はようやく恥ずかしくなってきました。

「な、なんか、恥ずかしいね、ペアリングって」というと、「嫌か?」と聞かれるので、「嫌じゃないけど。一緒にいるんだなーって思えるし」と、結婚指輪(候補)を見つめます。

「そういえば、私とメローネを出会わせてくれたアクアマリン、買い直したよ。届くのはまだ先だけど」というと、「確か、『幸せな結婚』だったか、石言葉は。まだ結婚はしていないが、その通りになるように努力する」と言われ、キャー!となります。
「幸せにする。かみな」と言って、メローネは抱きしめてきました。「今は、俺だけのものだ、かみな。……もし、この館を全部捨ててしか俺と一緒になれないとしたらどうする?」と言ってきたので、私は困りました。即答はできません。館の住人は皆家族だと思っていますし、メローネとは違うベクトルで「愛してる」のです。
「……変なことを言ったな。すまない」と言って、メローネの腕の力が強まります。「ん……ちょっと苦しい」というと、慌ててメローネは腕を解きます。

「……私には即答できない。皆も大事だし、メローネも大事だから。もしかしたら、館を選ぶかもしれない。けど、メローネへの愛情は本当なの。わかって」
 と言って、私は抱きついて、そのまま押し倒されました。まあ、仕方ないか、と思いつつ、私はメローネの口づけを受けたのです。
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