セルフィの過去が気になるの | 魔法石の庭3rd

セルフィの過去が気になるの

 夕方のうたた寝の時に、セルフィに会う夢を見ました。
 そこは人混みの中で、何を目的に歩いているのかわからないまま歩いていたら、沢山の人の中で、いつものひらひらした甘ロリなドレスが見えて。
 そこで、セルフィと私は、お互いに足を止めて見つめ合いました。そして、セルフィは人の流れに逆らって、こっちに来て。そして、綺麗に笑って、なにかを言って……。

 そこで、目が覚めたのです。
 ……メローネですら、未だに夢に出てきてくれないのに、何故セルフィだったのだろう?と。

 そして、目が覚めてから、私は考えてしまいました。
 私、セルフィのこと、何も知らない。今までどんな人生を歩んできたのか、その過去も知らない。そして、それを直接セルフィに聞こうとする勇気もないのでした。

 そして、嵐が丘に降りると、メローネはいませんでした。
「仕事、か……」と思って、それでも、危険な仕事をしているメローネに、「行かないで」とも言えず。私って言えないことばかりだな、と思いました。

 そのまま、足はセルフィの部屋に向かいます。
 ドアをノックすると、まるで私が来るのを待っていたかのように、セルフィは白いドレス姿で出迎えます。あの、夢に出てきたドレスでした。

「セルフィ、そろそろ私にもあなたの過去を教えて」とあえて直球で言うと、セルフィは少し寂しそうに笑うと、「メローネが何故あなたに力を使っている姿を見せないか、わかる?」と、質問で返してきます。
「えっ……?メローネは武器で……」というと、「あの人は七曜で言う『日』の気を持つ男よ。それなら、その力が使えるはず。なのに、あなたにそれを見せたことがないでしょう?」と。

 そういえば、その気を使ったのは、先日の心の雑草を殲滅する時に少し使ったくらいで、戦っている時はもっぱら銃器を使っています。

「じゃあ、どうして……?」と聞くと、セルフィは少し笑って、「そうね。あなたに化け物扱いされそうで怖い、というのと、あなたが増長して危険な場所に一人で行くようなことがあるのが怖いの。そのどちらでもある、という感じかしら」と言います。
「私はメローネを化け物扱いなんかしない!……増長の方は……その、ちょっとそういうところあると思うけど……」と言うと、セルフィは「それでも、恐ろしいのよ。強力な力を持っていると、特にね。増長はまあ、使える道具があれば使ってみたくなる、たとえば良いモデルガンを手に入れたら、あなたは撃ってみたくなるでしょう?でも、本物の銃を手に入れたら、あなたは撃たない。そういう子だもの」と、返します。

「……それがセルフィとどう関係が……?」と聞くと、「そういうものなのよ。私は、過去を話すことで、あなたに嫌われたくないし、あなたを増長させたりもしたくない。わかるかしら?私は臆病なのよ」とセルフィは答えます。

「でも、セルフィは、私に気に掛けて欲しいように見える。過去や、力を匂わせておいて、私の興味を惹きたがるような。あなたと、何かが近いような気がするの。何って言われるとわからないんだけど……」
 そう、私が話すと、セルフィはくすっと笑って言います。
「20点」そう言って、くるりと私に背を向けました。「?ずいぶん低い点数だけど……そんなに私の推理は当たってない?」と聞くと、「30点満点よ。でもまあ、少し買いかぶりなところもあるわね。私の過去は、今は言えないわ。でも、私の行動を注意深く見ていれば、あなたの求める答えに辿りつくこともできるでしょう」と答えてきます。

「……わかった。セルフィが言いたくないのなら、言わなくて良い。ただの私の好奇心だもん。じゃあ、私、戻るから」
 そう言って、私は自室に戻り、セルフィの言ったことを反芻します。
「メローネも、力を使っていない。そういえば、女教皇の力を使ってる時もみたことがない。じゃあ、どうしてセルフィのことは気になるんだろう?どうしてセルフィは夢に出てきたんだろう?恋心ではない。それははっきりしてる。この感情は……何だろう?」
 私には、わかりませんでした。セルフィの謎は深まるばかりです……。
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