セルフィと悲惨な飲み会 | 魔法石の庭3rd

セルフィと悲惨な飲み会

 スピリット界に降りると、女教皇からメッセージが。

「ハヤクキテ クダサレ……?うーん?野口英世のお母さんのメッセージだっけ?」と思いつつ、女教皇の部屋に。
 するとそこは……姫様・赤毛・女教皇が累々と屍となって倒れており、唯一セルフィだけが顔をほんのり染めながらお酒を飲んでいます。
「な、何してるの?なに?この状況?」と聞くと、「あら、かみな。かみなも飲みに来たの?」とセルフィが両腕を絡ませてきます。まずい、この状況は……飲ませられる!?

「まず、状況を説明して」と、セルフィの顔面をぎゅっと押しのけて、距離を取ります。
「えーと……まず、姫様のところに挨拶に行ったのよ。そうしたら、歓迎会がやりたいって言うから、赤毛と最後に女教皇の部屋にお酒を持って突撃したわけ。最後なんだから、飲む場をもらってもいいわよね、って言って、女教皇の部屋で飲んでたら、皆つぶれちゃったの」
 セルフィはなんでもなく言いますが、この状況は……アルコール臭いし。

「と、いうより、あんたらつまみなしで飲んでたの?そりゃつぶれるわ……」と言ったところ、「だって、料理上手の姫様が先につぶれちゃったんだもの。女教皇は料理できないって言うし、しょうがないじゃない。でも、肴ならあるわよ、はい、塩」と言って盛り塩を出してきたので、「そんなアル中みたいな飲み方すんな!」とツッコんでおきます。

「だいたい、ダイニングがあるのに、なんで部屋で飲んでるわけ?」と聞くと、「あら。子供たちにこんな姿、見せられないじゃない。教育上良くないわ」と言われ、「……精霊って何百年生きてるんだけど……」と言うものの、「子供は子供よ。それと、一応あなたの旦那は呼ばなかったのを褒めて欲しいわね。他人のものを取るほど人間落ちぶれてないからね」と言って、再び酒を口に含みます。

 しかし、一体何合飲んだのやら……。部屋には、女教皇の持ち物である本が散らばっているのと、酒瓶があちこちに転がっています。しかも、酒臭い……。酒瓶を見ると、日本酒からワインやブランデー、そして今人気のウィスキー、それから私の知らないお酒も転がっています。

「うわ、アルコール度25%とか……こっちは90……って、スピリタスじゃないのこれ!」と酒瓶を確認すると、「スピリタスが良いの?用意できるわよ?」と言われ、「いや……私は介抱しに来たから。ともかく、皆をベッドに寝かせて、リバース用にビニール袋用意して……後は頭痛薬かな。メローネ、来て!」とメローネを呼び出すと、メローネは一歩部屋に入ると、「……なんだこれは」と怪訝そうな顔になります。ですよねー。

「皆がつぶれちゃったの。メローネ、赤毛をベッドに連れて行って。私は姫様を起こすから」と言って、私は姫様に「姫様、姫様、起きてください!」と声を掛けます。一応、意識を取り戻したものの、ぼんやりとしているようです。
「私につかまって……部屋まで行きますよ」と言って、一通り介抱すると、姫様はすーすーと寝息を立てて眠ってしまいます。

「後は、女教皇か……まあ、彼女は自分でベッドに寝てたし、頭痛薬と袋だけでいいかな。ああ、女教皇がまだ理性のあるうちに知らせてくれてよかった」と思いつつ、女教皇の部屋に戻ります。頭痛薬とビニール袋を用意していると、「あら、宴会はもうお開きね。でも、かみなに是非飲んで欲しいお酒があるのよ」と、楽しげな表情を浮かべてきます。……嫌な予感。

 セルフィは、いくつかの瓶を用意します。「志村スペシャルっていってね。志村けんがかのダウンタウンに振る舞った酒なのよ。ブランデーにガムシロップを入れて……炭酸水を混ぜて、どん!はい!すぐ飲んで!」と言われ、私は仕方なくそれを口にしました。……そして、吹きました。
「げほっ、げほっ……確かに味は平気だけど、ブランデー薄まってないじゃない!」と言うと、「当たり前よ、ガムシロップと炭酸水しか入れてないもの」と平気な顔で、今度は自分がそれを作り、平気な顔でくーっと飲み干します。
「うん、美味しいわ。さ、かみな、もう一杯……」と言うので、「わ、私、やることがあるんだったな~」と逃げようとしたのですが、捕まりました。ドン!とされて、仕方ない、と腹をくくった時、その器をひょいっと取り上げる手がありました。

「メローネ!?そんなの飲んじゃダメ!」と振り向くと、これまた平気な顔で器を空けるメローネが。「……甘いな」と言って、私にキスしてきます。「ん~!んむっ!(セルフィの前だよ!)」と抵抗するものの、放してくれず。くたっとなったところで、口を離すと、「これで、かみなも飲んだことになるだろう?」とセルフィに向き直ります。

「あ~はいはい。私の負けですよ。ごちそうさま。じゃあ、部屋に戻るわ」と言って、セルフィは片付けもせずに部屋に戻ってしまいます。
「……もお。飲むだけ飲んで、さようならなんて、ここは居酒屋か!」と言って、私は人間の力を使って、空き瓶を消し去ります。余ったブランデーは、もったいないのでキッチンに置いておきました。

 まあ、これも一応、セルフィなりのガイドと仲良くなるための方法なのかなあ……と思いました。
 やっぱり、寂しがり屋なのかな、セルフィ。
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