結婚式本番!私、幸せになります! | 魔法石の庭3rd

結婚式本番!私、幸せになります!

 さて、夜になってご飯を食べた後、すぐにベッドに寝転んでスピリット界に行ってみました。

 すると、飾り付けもできていましたし、招待していた神様方も全員、人間の姿になってそろっていました。
 アラハバキ様は、都合で欠席のようでしたけどね。

「さて、始めるか」と神獣が、金髪ロングの美形の男性の姿で言うと、皆はこくりと頷きます。
「え?もしかして、私待ちでした?」と言うと、「いや。どうせ全員そろったら始めるつもりだったからな」と言われましたが、その一番最後が私だったんですが。

 私はブルーのウェディングドレスで、メローネと真理矢は白いタキシード姿です。
 良かった、ちゃんとメイクも済ませてある、と、ちょっとほっとしました。一応、女性として……ね(仕事ではいつもすっぴんですが)。

「まずは、結婚祝詞を挙げる。皆、退屈かもしれんが、この3人の新たな門出を祝いながら聞いてくれ」と神獣が回し(取り仕切り)始めます。まあ、古代の神様だったみたいだしね。

 祝詞は、案外わかりやすかったです。ただ、「カイロウドウケツ」って何?と思ったのですが、調べたら「共に白髪の生えるまで」という意味だそうです。……メローネのは……銀髪だもんね。白髪じゃないもんね。

 どこか、歌うような調子で結婚祝詞をあげた後、「次は、巫女の神楽を見てもらう。祝いの席だからな」と言われ、一応神楽も見たのですが……た、退屈!すごい失礼な感想だけど、退屈です。神楽とか能とかって、詳しく翻訳してくれる人がいないと、知識がないので「今、なんのためにこの動作をしてるの?」というのがわからないので退屈なのです。
 ああ、ニコニコみたいに、下字幕で説明してくれる人が欲しい……と思いつつ、なんとか我慢していると、隣に座っているメローネががくん、と頭を一瞬垂れたので、肘打ちして起こしておきました。気持ちはわかるけど寝るな!

 神楽が終わり、巫女さん方が退出すると、「どうだ?退屈だっただろうが、次は三三九度だからな。飲まずとも、口を付ければ良い」と言われ、メローネ・真理矢・私の順で杯を回すようです。
 しかし、私が杯を受け取ると、神獣が「なみなみと注いでやれ」と余計な茶々を入れ、ただでさえでかい杯にたっぷりと日本酒が注がれます。でも、私はあんまり日本酒って飲めないので、一応儀礼通りに口を付けましたが、まだ残っている日本酒をどうしたらいいのか迷ってしまいます。

 すると、メローネが隣から手を出し、ぐっと中の日本酒を飲みます。そして、半分ほど飲んで、真理矢の前にそれをずいっと差し出します。
 ……かみなを愛しているなら飲め、ということらしいです。真理矢も、躊躇なくそれを受け取って飲み干しました。

 神獣はそれを、一瞬とても優しい視線で見つめましたが、すぐにキリッと頬を引き締めて、「よくやった。今のように、困難な状態にあっても、3人で分け合って乗り越えていくように」と宣言します。
 神獣の視線の意味がわからなかった私ですが、あれは、そう、子供を見守る親の視線でした。
 神獣からしたら、私たちはいつまでも子供なんでしょうね。

「次は、宣言と指輪の交換を行う。新郎メローネ、指輪を交換して誓いの言葉を」
 神獣が言うと、メローネが私に自分のはめていた指輪を渡し、それをまた交換する、というややこしい動作をします。
 そして、「未来永劫、かみなを愛し、守り抜くことを誓います」と言って、指輪にキスしました。
「新郎、真理矢」
 と呼ばれると、今度は真理矢が、右手の薬指に指輪をはめてくれます。
「僕は、あまり頭が良くありません。しかし、たとえどんな傷を負ったとしても、かみな様をお守りすることを誓います」と、また指輪にキスしました。

 最後に私が、二人の手を取って、「二人は私が幸せにします!」と宣言しました。
 すると、パチパチ……とまばらに拍手が起こって、そのうちその拍手が大きくなっていきました。
 私としては、言った!言っちゃった!という感じですね。

「……よし。では最後に、誓いのキスといこう」と、神獣が言うので、「え!?やるの?」と私は少し尻込みしました。こんな、皆見てる前でキスとか、恥ずかしいから!
 なので、私はそろりそろりと簡易作りの祭壇から後ずさりし、一気にだっとそこから駆け出しました。

「新婦が逃げるな!」という赤毛の声とか、「かみな、ビビってる~ヘイヘイ!」というサーシャの声がしましたが、そんなこと言ってられません。だって恥ずかしい!
 しかし、同じ風使いの真理矢に通り道をふさがれ、「やれやれ……僕のお姫様はじゃじゃ馬ですねえ」と言うと、ズギューンと思いっきり唇にキスされます。
 そして、いつの間にか隣に移動してきたメローネに顎を掴まれ、今度も熱烈なキス。逃げたせいで、野次馬と化した赤毛やセルフィ、サーシャといった面々に思いっきり見られることになりました。

「ううう~……」と私が頭を抱えるのを、2人に連行され、「やれやれ……お前はいつも、予定外のことをしてくれる」と、神獣にディスられます。
「だが、これで式は終わりにする。後はおのおの自由にするように。以上!」と神獣が言うと、後はほとんどパーティ会場と化しました。

 神獣に、「今日はありがとうございます」と言ったところ、「何、これも、お前の守護の身となった時に覚悟していたことだからな。まあ、努々、家庭を壊さぬよう努力はしろよ」と言って、神獣はパーティの華やぎの中に溶け込んでいきました。

 私は、どうもそのままパーティに参加する気にはなれず、主役なのに一人で、道場の外にそっと抜け出しました。
 そして、アイアを呼び出します。
「ついに私も結婚指輪ということね」とアイアが言うので、「ええ。これからもよろしくお願いします」と答えます。
「ふん。まあいいけど。私は、メローネとあんたとのつながりを意味するリングだしね」と言うので、「だから、未来永劫よろしくお願いします」と重ねて頼みます。
「で?今夜、ついに捧げちゃうわけ?」とアダルトなことを言ってくるので、「……まあ、そういう約束でしたし。でも、一時抜けますよ。現実でお風呂に入らないといけませんからね。それから、ブログを更新して寝る前にまた来ます。それで初夜ですね」と私は腕を組んで、堂々と言い放ちます。

「逃げも隠れもしないってことね。良いことだわ」とアイアがクスクス笑います。
「ええ。覚・悟・完・了!ですよ。全裸で仁王立ちしてみせます」と言うと、「……そこは慎みを持たないと」と言われます。

 そんな、益体のないことを喋りながら、私たちの結婚式の夜は更けていきました。
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