自分レトリーバル | 魔法石の庭3rd

自分レトリーバル

 ちょっと考えていたことがあって、それを実験してみました。

 私の力は「破壊」です。……ならば、私のしがらみや、病気を「破壊」することで自己レトリーバルになるのでは?と。
 で、一応ラクシュミーのマントラを唱えてから、私の心臓辺りに手を当て、そこに力を集中させます。そして、「女神××の呪いを破壊する!」と宣言して、その手をぎゅっと握りしめ、呪いそのものを破壊するイメージを作りました。

 すると、私の心臓がどくりと動き、私は一瞬息ができなくなってしまいます。
「げほっ、げほっ……はあ、はあ……」と、私はなんとか呼吸を試みます。なんだろう?呪いは破壊されたのか?それとも、×××の力が強すぎて跳ね返されたのか?と、私は疑問に思いました。
 
 ちなみに、このレトリーバルをしているときは、現実世界です。心臓の動きも、息ができなくなったのも、この世界で本当にあったことです。

 続いて、私は脳の辺りに手を当て、同じように手をぎゅっと握りしめて、「病気」を破壊しようとしました。
 しかし、今度は何の変化もありません。しかし、5分ほど経ってから、前頭葉の辺りにしびれのようなものが走りました。そういえば、私の病気は、昔は「ロボトミー手術」といって、あまりに陽性症状の激しい人には、前頭葉の一部を切り取って、廃人状態にすることで大人しくさせる、という手術が行われていたそうです。

 ちなみに、ロボトミーは有名な「カッコーの巣の上で」のおかげで認知されました。しかし、これもまた難しいところで、専門外の人たちに無闇に「精神科は怖いところだ」という認識を植え付けることにもなりました。
 うちの両親も、母親を呼んでもらって先生にどんな病気でどんな状態かを説明してもらうまで、「カッコーの巣の上で」が精神科であるという認識を持っていました。

 ……母親、一応看護師ですよ?
 医療従事者だってその程度の認識なのです。私の持っている「救急精神病棟」という本(ノンフィクション)の中には、「精神病に最も偏見がある職業は、精神科以外の医療従事者なのである」という一文がありましたが、まさにその通りなのです。

 現在は、ロボトミー手術を行っているところはありません。その代わり、「電気ショック療法」というものはあります。
 この療法は、脳に電気を通電させることで、重度の鬱状態を回復させる、というものです。もちろん、その前に麻酔をして、眠った状態で行うそうですが、これもまた、第二のロボトミーになりそうな感じですね。

 ちなみに、私のセルフレトリーバルですが、見ていた真理矢は私の元に駆けつけ、「姉様、無理はやめましょう」と背中をさすってくれましたが、茨は「あーあー。まったく、無茶なことするよ、あんたは」と言って、あきれているようでした。

 スピリット界に降りて、「呪いは解けたか」を見てもらうことに。
 茨は、「ふーん……」と興味深そうに私を見て、「表面的な呪いはなくなってるね。内部はわからんけど。あはは、あんたの適当な『破壊の力を逆に使ったレトリーバル』もまんざら嘘でもなさそうだよ」と、髪をくしゃくしゃと撫でてきます。
「病気は?」と聞くと、「うーん……あんたの病気は、いわゆる『心の病』だ。脳だけ破壊してもダメなんだろうな。でも、まあ、良くはなるんじゃないかな?」と、適当なことを言われます。

「そういえば、私、真理矢と茨の夢を見たよ。真理矢と茨が合体したような女性が出てきて、私が何者かに狙われてるのを、ガン=カタ(銃での殺陣みたいなもの)でアクションな夢だった」というと、「ええ。知っています」と真理矢がニコニコしていて、茨は「なに、ちょっとあんたの夢の中に潜り込んだんだ。真理矢と合体するのは予想外だったが……おかげで、あんた守られて嬉しかったろ?」と言われ、「嬉しいのは嬉しいんだけど……やっぱり、自分でちゃんと決着を付けられるようにはなりたいっていうか」と頬を掻きます。

「ふん。傲慢な話だね」と茨が言うので、「?そうかな?」と聞くと、「あんたは今まで、自分一人で何でも解決してきたつもりかい?現実では家族・友人に支えられていて、精神世界では神々やあたしたち式神、そしてガイドたちに助けて貰ってるじゃないか。だから、あんたの発言は傲慢なんだよ」と言い返されます。

「うん……そっか。確かに。要するに、『なんでもかんでも自分で決着を付けなければ良い』ってことでしょ?私はもっと、周りに頼って良いと」というと、「まあね。そこがあんたの良いところでもあるんだけど、今は心が弱っている状態だ。そんなんじゃ、戦車に向かって爪楊枝一本で戦うようなもんだよ。なあに、うちの館の連中は、皆強いじゃないか。たとえ×××の呪いでも、立ち向かえるさ」と、茨はカカカと笑います。

「……そうかなあ」と言うと、「そうなんだよ。だからあんたは心配しなくていい。時間が全てをなんとかしてくれるさ」と言うので、「ずいぶん楽観的なんですね」と真理矢が嫌味のように言います。

「何言ってんだい。高杉晋作も言ってるだろ?
「おもしろき ことのない世を おもしろく」ってね。楽観的じゃなければ、こんな台詞は出てこないよ。かみなは、もっと偉人に学んだ方がいいね」となにげに批判されているような。
「わかったよ。でも、私は、結構わがままだよ?しかも人見知りで引きこもりのどうしようもない人間なんだけど」と言うと、「うん。でも、そういう人間には、それなりの仕事が舞い込んでくるのさ。かみなは偉人になるよ」
 
 そう、さらっと言われ、私はどきっとしました。偉人?私が?まあ、悪い気はしませんけどね……。
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