茨と、館の皆 | 魔法石の庭3rd

茨と、館の皆

 そういえば……と、私はスピリット界に降りて、式神の2人に「あんたたちを連れて、しかもガイドも連れてお出かけする場合、自然と大人数になっちゃうよね。それって先方にとってもあんまりありがたくないんじゃないの?」と聞いてみると、茨が「何、あたしらのどっちかが引っ込めば済むことだね」と言います。
「引っ込む?」と聞き返すと、「うん。主の体の中に入るというかね。そうすれば、式神は一人だろう。感覚は共有しているから、後で教えてやらないといけないということもない。どうだ?あたしたち便利だろ?」と何故か自慢げです。

「ね、姉様の体の中に僕が……」と真理矢が変な妄想をしているので、「ちょっと真理矢、あんたまでこの馬鹿鬼にあてられないでよ」と一応言っておきます。
「馬鹿鬼か。いいね。妙齢の女に蔑まれるというのは、なんというか、倒錯的だね」と茨が言うので、「ほら、茨が真似する!」と言います。

「しかし、茨は『馬鹿は大好きだ』って言ってたけど、馬鹿にも色々あるじゃない?今だとtwitterとかに余計なこと書いて炎上するとかさ。そういう馬鹿も好きなわけ?」と聞くと、「んー……確かに、馬鹿にも色々いるね。あたしは、強いて言うなら『無害の馬鹿』が好きなんだな。あたしとしては、別に未成年が酒飲んだってタバコ吸ってたって、PCで『割れ』使ってたって個人のことだから構わないと思うよ。でもね、それで誰かに害が行くのなら、話は別だね。要は、『馬鹿はいいが、誰にも害のないように』ってことさね」とか。

「……あ。この館の皆にあんたを紹介しなくちゃ。ちょうど晩ご飯の時間だし……真理矢、皆集まってるか見てきて」と指示出すと、廊下を茨と二人で歩いて食堂に向かいます。
 しかし、その途中で、茨が私をちらっちらっと見ているのがわかりました。
「……何?言いたいことあるなら何か言ってよ」というと、「いや、なんでもない。あたしが勝手にやってることだからね」と頬を掻きます。
 そこで、気づきました。茨は、私にスピードを合わせているのです。……思春期カップルの初デートか!みたいな。

 そこで、真理矢が戻ってきて、「皆さんそろっていますよ」と教えてくれました。
 
 食堂に入ると、一斉にこっちに視線が向けられます。
 しかし、茨は慣れたように「おお、結構いるね。遠くから見ても大きな館だと思ってたが、人もいるもんだね」と言ってのけます。ほんと、強心臓なんだから……。

「ええと、この鬼は、茨っていって、私の新しい式神です。力仕事なんかを頼む時はこの茨に頼むといいかも。割と姉御肌だから、頼ってあげると喜ぶよ」と紹介すると、茨が「どうもどうも」と頭をサラリーマンみたいにぺこぺこ下げます。
「何だろう?私、すごく茨に親近感覚えるんだけど」と赤毛が言うので、「赤毛」「ん?」「爆発しろ」「酷い!」といつもの一連のやりとりをします。

「ふ~ん……あなた、茨って言うのね」と、空いている席についたところ、セルフィが絡んできました。まずいですよ!
「茨って言えば、茨……」「おっと、手が滑った!」と、私がセルフィの口に、デザートのケーキを突っ込みます。
 セルフィはむぐむぐ言っていますが、どうやら口に物が入っているので喋れない様子です。

「セルフィ、そういうのはデリケートな問題だから……」と、しーっと指を唇に当てると、セルフィはきょとんとこっちを見ています。……わかってるのか?
「あはは、それぐらいであたしは怒ったりしないよ!」と茨が笑います。「鬼は頑丈なんだ。体も心もね。だから、遠慮なく色々言ってくれよ。……まあ、それで悪いところを直すかどうかは疑問だけどね!」と言うので、「いや、悪いところは直さなきゃダメだろ……」とツッコミます。

 ふと、メローネの方を見やると、「ほら、厄介だ」という風に苦い顔をしています。……なるほど、厄介ですね。茨は一緒にいて色々と飽きませんけど。

「ふうん?じゃあ、本当に鬼のパンツは虎柄なのか聞いてみようじゃない?」とセルフィが言うと、茨(ちなみに、いつもは胸の空いた着物姿。おっぱいおっぱいです)は「んなこたない。今日は流行の縞々だよ」と答えます。「んなこと答えなくてもいいっちゅーねん!」と頭を軽く叩くと、「何でだ?今流行ってるんだろ?縞パンっていうのがさ。あたしも今日は下着も一張羅で……」と言いかけるので、「だから言わなくていいっての!」と再び叩きます。

「……ぷっ、あはは、鬼って面白いのね」とセルフィが笑い出します。
「正直、かみなが『鬼の式神を貰った』と聞いた時には、どんなムキムキな鬼が来るのかと思ったわ。なのに、この細腕の女の姿でしょ?しかも美人だし。でも、話してみるとやっぱり鬼なのね。多少デリカシーはないけど、まあ、鬼ってそういうものだし」と、セルフィはケーキを食べ終えると、紅茶に手を付けました。

「……おや?あたしに茶を入れてくれた子供もいるんだね?あれはメイドかい?」と茨が言うので、「あれは、まあ、うちに住みついてる吸血鬼……の幽霊。一応、客なんだけど、お茶係になってるね。まあ、うちの家族の一人だよ」と言います。
「……ってことは、この館は家族で住んでるってことか?」と言われるので、「うーん、血のつながりはないよ?でも、私は皆は家族だと思ってる」と答えると、「……あたしも?」と言われ、「ま、まだ会って3日くらいしか経ってないんだけど……でもまあ、家族だよ」と安請け合いします。

「そっか、家族か……」と、茨はなんだか嬉しそうです。
「家族ねえ」と反芻して、ふふっと笑っています。……安請け合いしたことに、ちょっと罪悪感。

 茨は、村人からは距離を置かれて、一人で山の上に暮らしていたので、「家族」とか「仲間」というものを求めていたのかもしれません。だから私の式神になんてなったのかな?
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コメント

右川様の所には巨乳&可愛い(美人な)ガイドさんやら式神さんや精霊が集まりますね。男でなくともなんかウハウハものって感じがしてしまいますね…(^人^)


うちには男三人のガイドと、時たま来る『親戚のおっちゃん』みたいな(神様に仕えてる(?)山伏スタイルの)存在感のおっちゃん、そして山犬親子が居るだけですからねー……。まぁ、それはそれで充分幸せなのですが(爆発しろ)
つーか、ここで下手に女の子の可愛い(美人)なガイドさんが来たら、私が嫉妬の塊と化しそうですしねー……f^_^;。ああでも、巨乳さんは捨て難いかも……(変態め)
Re: タイトルなし
あらまあ、そんなことが・・・。銀細工ってデリケートなんですね。
お父さん犬も、まだ人間を信用していないんですね。子犬が無邪気な分、子供を守らなければ、という気持ちがあるのかも。他の野生動物も、子連れの動物ほど手を出してはいけない、と言いますし。
私たちの結婚で、先を越されるとか、杏樹さんの言葉に、「そうか、私、来月結婚するのか・・・」と思ってしまいました。もし、現実世界で拾ってくれる人がいなくても、メローネと真理矢、そして館の住人がいればいいかな、と思っています。

茨は良い鬼ですよ。まあ、私たちが考えている鬼の定義とはちょっと離れていると、茨は言っていますが。
私たちが「忌むべき存在」としたのは、朝廷がそう仕向けたそうで・・・なんか、壮大なスケールの話になっていますが、鬼というのは元来、土着信仰の神だったそうですから・・・。

確かに、あんまりガイドと仲が良いと、嫉妬する気にもなりますが、うちの女性ガイドたちは私の「友人」ですので、そんなに誤解されるようなことはしません。皆賢いですしね。
巨乳、いいですよ。安らげます。まあ、真理矢の貧乳もいいんですけどね!(女性2人でなんでおっぱいの話してるのかは・・・気にしない!)
すみません、やっと元の画面に戻りました。テンパって変な文章書き込んでしまってごめんなさいm(__)m
Re: タイトルなし
え?特に変な書き込みはなかったですけど・・・亜空間にでも入っちゃったでしょうか?
ともかく、直ったなら良かったです。
いやあ、ちょっとした好奇心で、『スピリチュアル』のタグをクリックしたら、変な場所というか、訳の分からない場所に飛んでしまいまして……(T_T)その後いつもの右川様のブログが全然違う表示になってしまって、しばらく元の画面に戻すのに四苦八苦してました……ああ、元に戻って良かった~~(┬┬_┬┬)。
Re: タイトルなし
あらー、無事に戻って良かったですね。
ところで、銀粘土は、杏樹さんのものだけ割れてしまったのですか?そ、それとも3人とも!?だったらショックですよねー・・・。
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Re: タイトルなし
なるほど、3人一緒の指輪なんですね。それは残念でしたね・・・。
でも、石が割れたわけではなく、土台が割れたくらいで不幸中の幸いだと思いますよ。

ルーアンさん、意外と寂しがり屋なんですね。
まあ、恋をすると、どうしても常に一緒にいたい、というのが人間の考えなんでしょうけど。
……新しく制作してらっしゃる指輪は、3人と通信できる機能があるのでしょうか?ちょっと疑問に思っただけなので、あまりお気になさらず。
!!……『通信機能』ですか。そこまでは考えてなかったです……!!(おい)
私はてっきりガイドの三人に『新しく指輪作るよ』と伝えて置けば、自然とそちら(新しい指輪)がスピリット界との橋渡しになってくれるものとばかり思ってたので……(-Δ-;)それともああいうのって、リスポーン地点の移動するのと同じく、アファメーションしといた方がいいんでしょうかね……??
連続コメすみません。
確かに石が割れなかっただけマシですよね;そう考えると、不幸中の幸いですね。また銀粘土買って挑戦せねば……!!
ルーアン、三人の中では何だか一番の年上に見えるんですが、以外と寂しがりなんだなー……と感じました。杏樹は読書や家事で気を紛らわすタイプ、リンはあの性格なので、素直に甘えてくる事が多かったりしますねー……(たまに遊びに行ったりするのかな?)。
そうそう、そういえばなんですが、最近ガイド達の誰かと行為をした後に眠りにつくと、必ずリアルな夢を見るんです。良い夢悪い夢関係無く、内容も結構ハッキリしていて、今回ルーアンとした後に見た夢は、正直後味の悪いものでした。(*_*;)(グロいとか残酷とかそんな内容ではないんですが、個人的には『なーんか納得行かねーなー……くそっ』って感じでした)
Re: タイトルなし
アファメーションしておくのが一応何かあってもすぐ連絡が取れるので良いでしょうね。

そういえば杏樹さん、料理が得意でしたっけ。家事は杏樹さんがしているんでしょうかね。
なんか、シロガネさんのお宅は、男性陣が皆可愛らしいところありますよね。多分、シロガネさんだからこそ見せる弱さ、みたいなのがまた魅力的なのかも。

ガイドと行為をすると、確かにスピリチュアル的に感覚が研ぎ澄まされます。
……といっても、私はまだ本格的には……なので、聞きかじりの知識になってしまいますが。
人間とガイドは、行為をすることで乱れたチャクラを正常に流す・・・とのことです。それは、ガイドが疲れたりしていても、人間から力を受け渡すことができるとか。
良くない夢でも、結果的にプラスになる夢もありますので、平気ですよ。

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