自分で逝ってしまった彼女のこと | 魔法石の庭3rd

自分で逝ってしまった彼女のこと

 またスピリット界に関係ない、私事で申し訳ないのですが。
 
 私には、過去、二人ほど、懇意にしていて、そして自ら命を絶ってしまった友人がいました。
 彼女らとはネットで知り合い、生前、実際に会うことはありませんでしたが、すごく文才のある人たちで、自分たちのブログを読んでは、「頑張ろうね」と励まし合いました。

 というのも、彼女らの一人は、私と同じ、文筆業志望だったのです。
 ブログでの彼女はとても大人びていて、しかし、子供のような無邪気さも持ち合わせており、私とやりとりをしていたメールでも、彼女は明らかに文才がありました。

 しかし、彼女はもう、この世にはいません。
 私としては、最初、彼女が亡くなったと彼女の旦那様(遺書にメールアドレスのパスワードが残っていたらしい)から告げられて、信じられない気持ちでした。
 ブログの最後の記事は、彼女らしい、明るく、面白い記事だったのです。

 しかし、mixiの方で記事を読むと、彼女の闇がはっきりとしてきました。
 彼女の旦那様とも何回かメールのやりとりをしましたが、旦那様は彼女に簡単な家事を手伝って貰うことで彼女の自主性を促すつもりだったらしいのですが、彼女はmixiで「旦那や姑から無料の家政婦と思われている」とか「仕事を頼まれる度に、何もできない自分が嫌になる」と書いていました。

 彼女は、旦那様に「愛されていない」という思い込みから抜け出せなくなっていました。
 そして、とあるお盆の近い日に、「彼女が懇意にしていた人たちを誘って、お墓参りに行きましょう」と旦那様から誘われ、普段「知らない人の中に行くのはちょっと……」と思っていた私も、「まあ、他の方たちも初めてだから一緒だよ!」と思って、隣の県まで赴きました。

 集合場所には、10人はいたでしょうか。
 女性が多かったのですが、男性も2人ほどいました。しかし、どこか落ち着かない様子。そりゃ、女性に混じって2人だけですもんね……それに、多分ですが、この人たちも精神疾患を抱える人でしょうし。
 私は男性とは話しませんでしたが、女性たちが声を掛けてくださって、彼女とネット上で出会ったきっかけなどを話しました。

 集合時間になって、旦那様が迎えにきてくださいました。
「お寺はこの近くですから」ということで、歩いて移動することに。その間、皆が皆、お花を持ってきているのを見て、顔を見合わせて「こんなにお花があったらお寺の人こまるんじゃないでしょうかね?」と笑いました。

 お寺についてから、彼女のお墓へ。
 以前、祖父のお葬式で、骨をごりごり砕かれて骨壺に入れるのを見ていた私は、「彼女も、粉になってココに眠っているのかな?」と思いました。
 お花は入りきらず、お墓の周りに捧げることにしました。

 しかし、ここでトラブル。
 誰も、お線香に使う火種を持っていなかったのです。
 それに、お花ばかりに気を取られていてお線香まで気が回らなかったので、仕方なく喫煙者の方からライターを借りて、一人二~三本ずつ捧げることに。

 そして、天国の彼女のために皆で手を合わせました。
 駅に戻る途中、旦那様が「休憩しましょう」とカフェに連れて行ってくれます。
 カフェでは、彼女の思い出を話しました。旦那様は、まさか彼女がネットで日記を書いていたとは思わず、「ギャグも散りばめられていて、楽しい日記でしたよ」というと、「僕の前では、大人しい女性でした。……そうですか。妻は、ネットでは違う面をさらけ出したかったのかもしれませんね」と言われました。

 この頃になると、男性二人も会話に入りましたが、一人はうなずいたりするだけで、声を出しません。
 女性の一人が「○○さん(男性)、どう思います?」と話を振ると、「ぼ、僕は、き、吃音なので、あ、あまり喋れません」と言いました。見かけは普通なんですよ?でも、それで彼も苦しんだんだろうなと。

 それで、お互いの病気がどうとか、家族の理解がどうとかという話になりました。

 皆さん、彼女のmixiの日記の最後の言葉、「もう行く所がないよ。地獄しか」の話になると、沈黙して考え込んでしまいました。
「もしかしたら、私たちがもっと止めていたら、彼女は思い直したかもしれない」と、やっとメンバーの一人が言うと、「……そうかもしれませんね」と、私たちは、自分の無力さをかみしめました。旦那様も、険しい顔をしていて、やがて、「どうしてこんなことになってしまったんだろう」と言って、自分の顔を覆いました。

 誰のせいでもないのです。全ては、病気が悪いこと。
 でも、私たちの言葉は……無力でした。リアルでも何度か付き合いのあった人も、「何度もメールをしたけど、駄目だった。私は、力になれなかった」と肩を落としました。

 しかし、誰かが「あのね、天国に行くと、お供えしたものが100倍になるんだって。皆でケーキでも買って、旦那様にお供えして貰えば、甘い物が好きだった彼女は喜ぶと思うの」と提案し、駅前でケーキを皆でお金を出し合って買いました。
 そこで、皆で「じゃあ、いつかまた」と別れました。

 彼女は、間違いなく愛されていました。だって、遠い人は九州から駆けつけてくれたのですよ。これを、愛と言わずに何というのでしょうか。
 私は、病気を憎みます。彼女を追い詰めた病気が憎い。だから、私は死んでなんていられないのです。私まで、病気に殺されるわけにはいかない。この世にありとあらゆる病気がなくなることを、私は望みます。
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