狐だけど寂しがりのヤオ様 | 魔法石の庭3rd

狐だけど寂しがりのヤオ様

 一旦全部記事消えたので、再投稿です。

 年始だし~ということで、ヤオ様の所に行ってきました。
「ヤオ様~明けまして……って暗っ!」と思わず言ってしまったのは、部屋と、ヤオ様の周りがどんより暗くなっていたからです。
 ヤオ様は、きっと私の方を見ると、ど~んとぶつかるように抱きついてきました。

「お前、なんで今まで来なかった!寂しかった!寂しかった!」と言うので、「あの、ヤオ様はうちの稲荷様でしょう?祖母がいくらでもお祈りしていると思って後回しになっちゃってたんですが……」というと、「それでも、私に気づいてくれたのはお前だけだ!願い事だけ一方的に押しつけるお前の祖母とは違う!寂しかった!」と言って、ぐいぐいと白装束の下の胸を顔に押しつけてきます。

 男性だったらラッキーチャンスですが、バイセクシュアルとはいえ私は基本はノーマルですので、おっぱいを当てられて喜ぶ訳でもなく、ただ、息苦しい……!窒息する……!と思っていただけです。

「ヤオ様。そのぐらいにしておかないと、かみな様が窒息してしまいます」と、真理矢が救いの手をさしのべてきました。
「……ふん。アラハバキの式神か」と、ヤオ様はようやく私を離します。ぜえぜえ言いながら、私は息をつきます。
「僕はアラハバキ様の式神ではありません。今はかみな様の式神です」と真理矢が言うと、「式神風情が言うではないか。……まあいい」と言って、ヤオ様がどかっと座ります。

「こういう時にはこれだ」と言って、どこからか日本酒を出してきます。
「私、日本酒は香り付けくらいにしか飲めないのですが……」というと、「ふん。香りだけでもわかるのなら良い」と言っておちょこにとくとくと日本酒を注いで、私に渡してきます。
「式神、お前も飲め」と言って、真理矢にもお酒を注ぎました。

「さて、年の始めの乾杯といくか」と、3人で「かんぱ~い」とおちょこと升(これはヤオ様)をぶつけ合います。

 私は、日本酒を一口口に含んで、すうっと鼻で息を吸います。
 米麹の甘さと、アルコールの辛みを味わってから、飲み込みます。
「甘い日本酒ですね」というと、「いや、日本酒としては辛口な方だ。しかし、ワインのテイスティングでもあるまいし、そう格式張って飲むものでもなかろうに」と言われ、「でも、私はこれが一番日本酒を美味しく飲めるんです」と言い返します。

 ついでに、ヤオ様に聞きたいことがありました。
「ヤオ様、×××(私の家の災厄の元凶の神様)って知ってます?」というと、ヤオ様は急に立ち上がり、「誰から聞いた!?そんなこと!」と、何故か叱られてしまいます。
 なんか、子供が「ママ、セックスって何?」と聞いたような。
「まつろわぬ民の神様からですが……」と私がびくびくしながら言うと、ヤオ様はどかっと座り、「そうそう口にする神ではない。確かに祟り神……というほどでもないが、我々朝廷から守護された神々にとっては敵だ。……まあ、数千年も昔の話だが」とだけ言って、口をつぐんでお酒をあおります。

「まつろわぬ民とは、仲が悪いんですか?」と聞くと、「そうでもない。ただ、お互いに一緒になれ合う仲でもないだけだ」と言われます。
「……昔は、戦ったこともあるがな。今は、そうでもない。しかし、×××は、今はアラミタマだ。私もお前をなんとかそれから守ろうとしているが、あっちの力が強くてな……なかなか思うようにいかん」と、ぽつりぽつりと話してくれます。

「だが、悪い神というわけではないぞ。あの神は試練を与えているだけだ。お前がそれを乗り越えられれば、名声でも富でも好きなだけ与えられるだろう。お前の祖母と叔母のようにな」と言われました。
 確かに、祖母は貧しい暮らしから抜け出し、叔母は社会的にステータスのある職に就いています。

 そして、ヤオ様は驚きの行動に出ます。
「真理矢といったか。アラハバキの式神。お前がかみなを守ってやってくれんか?この通りだ」と、頭を深く下げたのです。
「ヤオ様!そんな!頭を上げてください!」と、驚きでぽかーんとしている真理矢に代わって、私が言います。
「私では、見落とすところがある。だが、式神としていつもかみなに付いているお前なら、かみなを守れる。頼んだぞ」
 そう言って、ヤオ様は頭を上げました。
「……はい!」と、真理矢も決意した表情で同意します。私は、オロオロとするだけです。

 神様というのは、本当に人間が好きです。
 皆さんも、神棚や仏壇に手を合わせてみたらいかがでしょうか?きっと、神様や仏様も喜ぶと思います。

 ちなみに、私の家の家紋が梅で、私の気性が嵐なのは、多分菅原道真が関わっているのだと思います。
 菅原道真は、世紀の大怨霊として江戸の町中を雷で攻撃し、火の海にしたと言われています。今は、太宰府天満宮に手厚く埋葬されているので、怒りも収まったらしいのですが。
 道真を神として崇める際に、神となると恩恵がなくてはならない。なので、神官や政治家が話し合い、「では、道真公は学問のよくできた人だから、学問の神ということにしよう」となったのです。
 
 道真公と太宰府の印である梅紋と、うちの家紋の梅ってそっくりなんです。
 まあ、私は学問はできませんでしたが、その代わり雷を操るという力はあります。風雨と雷、それが私の力であり、多分先祖から送られた力でもあるのです。
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