日本昔話:飯降山の怪 | 魔法石の庭3rd

日本昔話:飯降山の怪

 昨夜はすいません。結構な長文記事を書いたら、それがネットの不調で全部消えたのでフテ寝しました。

 さて、この季節にぴったりな怖い話でもご紹介します。
 というのも、「日本昔話」で放映されたこともあって、多くの人や子供たちにトラウマを植え付けた一作です。

 物語は、木こりの視点から始まります。
 木こりが作業をしていると、たまに3人の尼さんたちが山を行く修行を行っているところに遭遇していました。
 尼さんはもちろん殺生を禁じられているので、山に生えているキノコや食べられる草しか口にできません。それを可哀想に思った木こりは、たびたび尼さんたちに自分の弁当を渡していました。
 
 一番若い尼さんは、何度もくじけそうになるのですが、そのたびにお互いに励まし合って仲良くやっていたそうです。

 そんなある日、若い尼さんが空を見ると、光の中から何かが落ちてきたことに気づきました。
 不思議に思って光の降りた方に行ってみると、そこには切り株の上に3つのおにぎりが置いてあったのです。

 若い尼さんはすぐに寝床に戻り、他の2人の尼さんを連れてきます。
 すると、一番上で、徳も積んだ尼さんが、「これは私たちの行いを見て、仏様が授けてくれたのでしょう。ありがたくいただきましょうか」と言って、3人はおにぎりを食べました。

 そして、そのおにぎりは、それから後も毎日切り株の上に置かれているようになり、尼さんたちはひもじい思いをしなくて済むようになりました。
 
 しかし、ある日、若い尼さんが、たき火を起こした跡と、鳥の骨と羽が散らばっているのを見つけます。
 そこで、「この山奥にいるのは自分たちしかいないのだから、真ん中の尼さんが食べたに違いない」と、上の尼さんに相談します。

 上の尼さんは、「わかりました。では、私からあの子に聞いてみましょう」と、真ん中の尼さんを連れ出します。
 しかし、上の尼さんは、そのことを持ち出すわけでもなく、「あなた、おにぎりをもっと食べたいですか?」と聞きます。
 真ん中の尼さんが「ええ……食べたいです」と答えると、上の尼さんは「……私もですよ」と言いました。

 そうしてねぐらに帰ると、若い尼さんは真ん中の尼さんに「鳥を食べたでしょう!」と突っかかります。
 真ん中の尼さんが否定しても収まらないので、上の尼さんが「まあまあ。起こってしまったことは仕方がありません。それより、この鳥にお経をあげましょう」と言って、崖の上に座って3人でお経をあげ始めます。

 しかし、お経をあげていると、2人はくるりと顔を若い尼さんに向けます。
 そして、悲鳴と共に、それから若い尼さんの姿がなくなります。つまり、若い尼さんを殺してしまったのです。

 それから、2人はおにぎりのある切り株へとやってきました。
 すると、なんとおにぎりは2つに減っていたのです。
 がっかりした2人でしたが、上の尼さんは「しかし、これは仏様はあの子にしたことを許す、ということでしょう」と言います。

 そうしているうちに、真ん中の尼さんは、あの若い尼さんを殺してしまったことを悔いるようになります。
 そして、「本当に私たちのしたことを、仏様は許されたということでしょうか?」と上の尼さんに問うようになります。
 上の尼さんは、「それならば、あの子にお経をあげましょう」と言い、再び崖の上に真ん中の尼さんを連れ出します。

 そして、お経をあげていると、上の尼さんはくるりと真ん中の尼さんに向かいます。しかし、真ん中の尼さんも、上の尼さんに向かったので、「あ、あなた……!」と上の尼さんが言った瞬間、また悲鳴がこだまします。

 そうして、最終的に生き残ったのは、上の尼さんでした。
 上の尼さんは、「そうだ!もし、今度はおにぎりが1つになっていたらどうしよう!」と思い、切り株の元へやってくると……。

 おにぎりは、一つもありませんでした。
 この伝説から、その山は「飯降山」と言われるようになったとのことです。

 この話は、伊集院が感想を述べていて、「おにぎりが空から降ってくるなんてことはあり得ない。ということは、尼さんたちは共謀して鳥や動物を食べていたのではないか」と言い、また、「殺した尼さんはどうなったんだろう?もしかして、そこにはカニバリズム(人間を食べること)もあったのかも」と述べていました。

 妖怪や幽霊よりも、人間の欲が一番恐ろしいという話ですね。
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