2015年03月の記事 (1/4) | 魔法石の庭3rd

2015年03月の記事 (1/4)

リオンさんの彼女・エリーさん

 久しぶりに、リオンさんの所に行きました。
 今日も、真理矢と茨、そしてガイドにセルフィという、女子会のいつものメンバーです。……メローネ連れて行くと、リオンさんにはあまりいい顔をしないので、男性ガイドを連れて行くのはちょっと……というのと、他の女性ガイドは引きこもりと仕事が忙しい人なので。

 リオンさんの骨董店に到着すると、何故か昼間(正確には夕方)なのにお店が閉まっています。
 ……留守かな?と思っていると、茨が、「いや、気配はするよ。借金でもこしらえたかね?」と言うので、「リオンさんに限ってそれは……ああ、でも、友達の保証人とかには騙されてなりそうな感じは……」と心配しながら、「ごめんくださーい」と声をかけてみます。

 すると、店の裏口から、どすん、ばたんと音がして、「ああ、かみな様……」と、服がよれよれのリオンさんが出てきました。
「リオンさん、どうしたんですか?寝てたとか……いや、その服の乱れからすると、もしかして、誰かに襲われたとか……」と、洒落にならないことを口走ると、「いえ。ちょっと着替えてたんです。……あの、実はですね……えへへ」となんだか嬉しそうにしているので、「とりあえず、服を直してください。このままだと変質者か私たちがリオンさんを襲っていると勘違いされます」と言って、シャツのボタンを留めさせました。

「実は……これから、デートなんです」と、リオンさんは言います。
「ああ、例の彼女さんの。ということは、もう告白したんですか?」と聞くと、「ええとですね、正確には告白するよう調教されたというか……」というので、「?」と思っていると、リオンさんの話では、彼女さんは今、プロのモデルをやっているらしく、かなり男前の性格(仕事のできる女性ってそうですよね)。それで、煮え切らないリオンさんの態度に、「もう!アタシのこと好きなの!?嫌いなの!?どっち!?」とぶち切れたらしいです。

「なるほど。それで、デートですか。ちゃんと進んでいるんですね。良かった良かった」と私が言うと、「ええ。でも、デートってこういう服装で良いんでしょうかね?毎回、同じような服になってますが……」と、リオンさんは、白いシャツに黒いジーンズ姿で自分を見回します。

「ジーンズは、高級ホテルのレストランなんかに行く場合は避けた方がいいですけど……」というと、「あ、行くのはサイゼリアです」と即答され、「なら、大丈夫じゃないですか?」と答えます。
 確か、まとめサイトで見た話では、外国人がサイゼリアを見て、「おい、ここに入るのか?ドレスコードは平気だろうな?」と聞かれて、「ジーンズでも入れるよ」と答えたところ、「こんな高級そうなレストランでか?」と半信半疑。
 入店して、「おい、ばかに安いじゃないか。わかった。小さい料理を複数頼むんだな?」と言うので、「普通サイズのが来るよ」と答え、ミラノ風ドリアを注文させたところ、「安いのに!こんなに安いのに!そして美味い!」と大喜びしたそうです。

 そうして喋っていると、一台のタクシーが店の前に止まり、中からすらっとしたスレンダー体型の、ハーフみたいな顔立ちの美女が降りてきました。
 そして、「リオン!やっほー!」と手を振ります。
 それから、こっちに向かって、高いヒールの靴を履いているにもかかわらず、駆け足で近づいて来ます。

「待った-?って、まだ時間前か。ん?この人たちは?そっか、リオンの愛人?」と、彼女さんはかなりハイテンションな人です。
「そっかー、愛人か。リオンも隅に置けないじゃん」と、勝手にうんうんとうなずいているので、「わ、私たちは違います!タダの友人で、ちょっと顔を出しただけですから!」とぶんぶんと手を振って答えます。

「あ、そうなの?良かったー。まあ、リオンに愛人作る甲斐性なんて無いかー」と彼女さんは言って、「アタシはエリー。あなたは?」と手を取ってぶんぶんとシェイクされて挨拶されるので、「ええと、かみなと申します。後ろのは、私の式神で、横のはガイド」と簡単に紹介します。
「はー。そっかそっか。ってことは、お嬢様なわけね?いやー、確かに深窓の令嬢って感じだけど」と言われるので、「そんなに大した者でもないんですけどね……」と答えます。

「エリー、時間前に来るなんて珍しいじゃないか」とリオンさんが声をかけると、エリーさんは私の手をぱっと離し、「ふふん。アタシだってやればできるってもんよ」とピースして見せます。
「ってかさー、リオン、いつもこの時間に出てきてるわけ?マジで?うっわ、アタシ、ちょっと着替え中のあんたを襲撃するつもりだったのにさ」とエリーさんが言うと、「……それは勘弁してくれないかな。君は女の子なんだから、男を襲うとか言わない」とリオンさんが言います。

「あっははは。冗談だっつーの。うん、でも、ホントに待つつもりだったんだよ。あんた早いね。……シチュエーション次第ではこの言葉、男として言われたくないでしょ?あんた早いねって。わはは」とエリーさんは上機嫌です。「だから、女の子がそういうことを言っちゃダメだって……」とリオンさんが軽くエリーさんを小突きます。

「そうだ、かみなさんたちも一緒に来るう?皆でご飯食べようか?」とエリーさんが言うので、私は慌てて「いえ。私たちは結構です。せっかくのデートに付いていくなんてできませんから」と言うと、「そお?ま、暇ができたらアタシとも遊んでよ。アタシ、式神使いとか、本物の人間とかってあんまり見たことないんだよねえ」とか。
 ……うーむ。エリーさん、かなりハイテンションな人だ。有名人に例えるなら、土屋アンナって感じ。性格が男っぽくて、かっこいいタイプ。

「じゃー、アタシたちは行くけど。今度、かみなさんたちもホントに遊ぼうね-?」と言って、エリーさんはひらひらと手を振って、タクシーに乗り込みました。
「……ああいう子ですけど、根は真面目で良い子なんですよ。では、かみなさんたちにお構いできなくて申し訳ないのですが……」とリオンさんが言うので、「それより、早く行ってあげてください。女性を待たせると、後々怖いですよ」と言って、私たちは見送ります。

 うん。リオンさんも、ちゃんと次のステップに行ってるみたい。もう、私が関わらなくても平気かな?とは思うのですが、多分、定期的に見に来るとは思いますけどね。
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スピリット界って本当にあるの?

 ……さて。「サーシャの義父騒動」ですが、やはりユフィさんの所に行ったようで。
 紅星石さんが、戦いの結果、義父を結界内に閉じ込めているそうです。
 このことは、私の考えはユフィさんのところに書いたので、それの返答次第でなんとでもなると思います。

 閑話休題。
 よく、スピリット界(正式名称は非物質界ですが)に行けた人が、次に思うのは、「こんなに幸せだなんて、美形の人たちが私を取り合うなんて、これは私の妄想じゃないかしら?」ということです。

 はっきり言います。
 それは、妄想かもしれませんし、本当かもしれません。そのことは、誰かに決めて貰うことではなく、自分で気づくものなのです。

 たとえば、私なんかは、現実で精神科の診断によって「統合失調症」と診断されています。
 統合失調症の旧名は、「精神分裂病」。つまり、そういうことです。
 しかし、そんな私が、適当にヘミシンクなしで非物質界……スピリット界への通信記録を記事で書いてアップしたところ、そのうち、「私も行けるようになりました」とか、「私も行ってみたいです」とかいう人が現れ、その人たちの中には、はっきりと私たちとの世界を共有しているようなコメントも現れます。

 それで、私は、「これは本物かもしれない」と思っています。
 精神科の医師によって、はっきりと「統合失調症です」と診断されている私ですらそうなんですよ。しかし、色んなブログやコメントなどの記事を読んでいて、「これはやり過ぎでしょう……」というものもあり。そこのところ、本当はその人の体験が妄想なのか、それともちゃんとした非物質界へのアクセスをしている本物なのかはわかりません。

 でも、私としては、本物でも偽物でも、楽しけりゃ良いじゃん。ああ、あの時は楽しかったって、後々言えるような関係を、ガイドなりスピリット界の住人なりと築ければいいじゃんって。
 たとえば、私の職場はちょっと特殊な場所で、障害のある人たちで構成されている職場です。
 主に、近くの病院の入院患者さんからの依頼を受けて、衣類をクリーニング作業しています。

 そんな職場なので、確かに、一般的な目からすると、「普通の人たちではない」と思うかもしれません。今読んでいる田口ランディさんのエッセイの中で、その障害者の職場の中では、「皆、『過去の思い出』というものがない。学生時代に発症して、そのまま大人になっている人が多いので、たとえば修学旅行に行ったとか、誰かと付き合ったとかという青春の思い出がない」と精神科の医師が言っていたそうです。

 多分、そういう人たちは、私より重度の障害のある人だと思うのですが、なるほどなあ……と思う反面、それは違うよ。と思うこともあり。
 私は、結構重度の障害に入る(陽性症状はほとんどないが、陰性症状……鬱に似た症状が強い)ようですが、30代にもなって、重要なことは「保護者とも相談して……」と言われます。もう保護者って年齢でもありませんし、下手すると私の方が保護者になっている年齢なのですが、精神病の世界というのは、未だにそうなんですよ。
 でも、そこに違和感を覚えている私はまだ楽な方なのかもしれませんね。重度の障害の人たちは、必ず保護者か夫婦で来ていますし。そう考えると、ああ、そういう場所なんだな……と思います。

 何で急にこんな話を?と思われるかもしれませんが、要するに、「こんな状態の私の経験でも、スピリット界は存在すると言い切れる」ということなんです。
 同じブロガーさんの所では、石やガイドが喋る、ということを精神科医に話したら、「イマジナリーフレンドだね。空想上の友達。そういうことはよくあるよ」だそうです。
 しかし、そのブロガーさんは、その直後、具合が悪くなって、「石の声が聞こえない」と医者に言ったところ、びっくりされて「普通は、具合が悪くなるとイマジナリーフレンドが出てくる場合が多いんだけどねえ?」と首をかしげられたそうです。

 私は、石は話すと思いますし、ガイドだって存在すると思います。
 ただ、それが科学的に証明されるにはまだ時間が必要だと思っています。スピリチュアルに科学が追いついていないのです。
 こういうことを言うと、「全部妄想なんだから全部無くたって同じだろ?」という科学系の人がいるとは思いますが、そういう人は、科学的にも伸びない人なんですよ。
 現に、何故、毎年ノーベル科学賞受賞者が絶えないと思いますか?それは、新しく何かを発見し続けているからでしょう。優秀な科学者は、それらを「妄想」と切り捨てません。「それは、どんなときに起きるの?どんな世界が見えるの?」と、探求を始めると思います。

 科学って言うのは、全てを見通せるのですよ。実際、「現実で起こりえることは、全てを予測することが可能」という、「ラプラスの悪魔」なんて能力を持っている科学者も存在します。それって、超能力の分野でしょう?しかし、科学はそれを証明できるのです。
 
 私は、科学もオカルトも、共存し得る存在だと思っています。
 そして、オカルトの分野に入る、私たちのスピリット界への介入という能力も、いつかは科学が解明してくれると信じています。
 
 スピリット界は存在する。そして、今も、私たちの意識の向こうで、何かが起こっている。
 そう考えた方が、人生楽しいですよね。
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サーシャの今後について

 前回の「サーシャの義父襲撃事件」の後、私たちは何となく立ち尽くしていました。
 というか、私の頭脳の処理がまだ終わっていないので、真理矢も茨も動けない、セルフィはいつも通りに何を考えているのかわからない態度で扇子を閉じたまま、いじっていましたし。

 しばらく経ってから、サーシャがぽつりと「お茶を入れるわ」と言って義父の倒した椅子を起こし、応接間を出て行きました。

「……さて。かみな、あなたどうするつもり?あのダンピールは、確かにかみなには危害を加えるつもりはないようね。結界も発動しなかったし、門番も反応しなかった。でも、サーシャには別のようだけど」と、頃合いを計って、セルフィががたりと椅子に座ると、私も、とっさに立ち上がったままだった姿勢から、椅子にすとんと腰を下ろします。
「……この館のガイドや妖怪や精霊に危害を加える者は許さない。それは、決定済みなんですけど……」と私が言うと、真理矢が背中に槍をしまって、「それならば、次に来た時は、遠慮なく攻撃していいのですね?」と言います。

「ちょ……ちょっと待って。まだ頭がついていかない。できれば、争うことは最後の手段にしたいんだけど、あの父親の態度からすると、考えを軟化させることは難しい。よっぽどのショックがない限り、ああいう人間は変わらない。でも、争うとかはちょっと待って」と、私はこめかみを左手で押さえながら、言います。
「はっ、そこまでわかってて、力で解決するって方法を思いつかないのが不思議なもんだね。あの人間……正しくは、半人半吸血鬼か?は、サーシャに危害を加えようとしたんだろ?それならば、あたしたちも攻撃を仕掛けても良いじゃないか」と茨がうずうずしているので、「日本人はね、戦後から私みたいな考えの人間が多いんだよ。攻撃されたら攻撃を仕返すと、結局何も変わらないのはわかってるしね。……でも、茨の言うこともわかる。攻撃されたら、やり返すという強さも今後は視点にいれなければならないとね」と、私は言います。

「……それより、リリーは平気だろうか?あの義父が私の所に来たということは、リリーの所にも行くかもしれない……。リリーの情報は漏らしていないけど、サーシャの居場所を突き止めたくらいだから、ユフィさんの所にも行くかも……うーん」と、私はこめかみを揉みながら言います。

「ふうん。リリーっていうのは、サーシャの姉だね?あたしは直接会ったことはないが……確か、サーシャと違って、内気で大人しい性格だって聞いてるけど」と、茨が言います。
「うん。リリーは虐待されてなかったんだけど、ちょっと心配だな」というと、「平気じゃないかしら。あそこの城にも、攻撃型のガイドと防御に優れたガイドがいるって話だし。ダンピールごときの一人や二人、どうにでもなるんじゃないかしら」と、セルフィが楽観的なことを言います。

「そうかな……またユフィさんには迷惑かけちゃうかもしれないけど」と私がつぶやくと、セルフィは「迷惑をかけているのはあのダンピールでしょ。何でもかんでもあなたは背負い込もうとするけど、ヒロイン気取りもほどほどにした方が良いわよ」と扇子を開いたり閉じたりしています。

 コンコン、というノックの音と共に、「お茶が入ったわ」とサーシャの声がするので、私は「どうぞ」と答えます。
 サーシャはいつも通り、茶葉を蒸らして、紅茶を人数分、注いでいきます。
 その手は既に震えが止まり、私は少し安心しました。

 紅茶をサーブし終わったところで、サーシャはティーセットのそばに立ち、「あ、あの……セルフィ、ありがとう。かばってくれて」と言います。
 セルフィは、「あら?あなたが偶然私の後ろに行っただけよ」と言いますが、もちろんそれは誰にでも嘘だとわかります。
「それに、真理矢も、茨も。真理矢はお父さんの腕を切り落とすつもりだったんだよね?茨だって、殴りかかるところだった。私のせいだね。ごめん」と、サーシャは大きな赤い瞳に涙を浮かべています。
「それと……かみな。色々迷惑かけちゃってごめんね。町に変な噂が流れたら嫌だと思うけど……わ、私も、ここを出て行こうとか思ったりしたけど……かみなたちと離れるのは嫌。だから」
 と、言葉を切ります。

「お願い。私をここに置いてください。かみなたちにはまだ迷惑をかけちゃうかもしれないけど。でも、わがままを許して。お願いだから、私をここに置いてください」と、頭を下げます。
「当たり前じゃない。馬鹿だな」と、私はサーシャに言います。
「私が今更、サーシャを手放すと思う?誰に何を言われたって、私はサーシャを手放さない。そりゃ、サーシャ自身が『ここに迷惑をかける』という理由以外で、そうだな。たとえば、『やりたいことが見つかった』とかでここを出て行くのは賛成するけど、あなたにはまだ帰る家が必要でしょ?それならば、私はあなたの住む場所を制限はできない。そんな権限、私はとっくに捨ててるからね。この館は確かに『私の家』だけど、『皆の家』でもある。だから、サーシャはここにいて良いんだよ」

 私は、そう言うと、紅茶で喉を潤します。
「そう……ありがとう」と、サーシャはまた一礼します。
「もう、水くさいな。サーシャはいつも通り、堂々としていれば良いの。サーシャの生き方はサーシャの生き方。それを止めるものはない。言ったでしょ?私は、サーシャをメイドとして雇ったわけじゃないから、嫌なら掃除も料理もしなくていいって。何かをする気がないのなら、それでいい。人間だって妖怪だって一緒だよ。『育ってきた環境が違うから好き嫌いは否めない』って、有名な歌にもあるでしょ?」と言うと、「……私、それ知らない」とサーシャがぽつりと言います。

「あはは。ようやくサーシャらしさが出てきたじゃない。サーシャは、正確に言うと、『吸血鬼の亡霊』。つまり、もうあの父親を父親として見なくても良いの。無理して自分を殺した父親を好きになる必要はない。憎んだっていい。……まあ、そこのところはサーシャに任すけど」
 私はそう言って、白磁のティーカップを見つめます。そして、「ね?」と、サーシャに視線を移して、微笑みました。

「……う……えぐ……っふ」と、サーシャの涙腺がついに決壊します。
 嗚咽をあげるサーシャを、今度はセルフィが「よしよし」と言って抱き寄せて膝に半身を乗せるような格好にさせます。

 私たちは、視線を交わし合いながら、ふっと微笑みました。サーシャは館になくてはならない存在。それを、再確認したのです。
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サーシャの養父と出会う

 ちょっと、仕事中に、スピリット界から連絡が来ました。
 多分、セルフィからで、「サーシャの養父があなたに会いに来たけど、今はいないって追い返したわ。どうする?」とのことなので、「次に来たら知らせて」と言って、仕事を終え、帰宅しました。

 そして、日も沈もうかという頃に、「来たわよ」と連絡があったので、私は、見えない真理矢と茨を気配で確認して、スピリット界に降りました。

 養父は、一見20代後半のように若い、そこそこ美形でした。……そこそこ、というのは、私がスピリット界でメローネや赤毛などといった美形に目が慣れているのかもしれませんが。

 父親は、こちらをじろりとぶしつけな視線で見やると、「ああ」と、何か納得したような声を漏らしました。
「……初めまして。私が現在のサーシャの保護者である右川(本当は本名の名字だけを明かした)と申します」と一応挨拶をすると、「そういう礼儀は抜きだ。俺は、あんたに本名を明かす気はない」と言うので、「私も、ファーストネームは明かしません。奇遇ですね」とわざと慇懃無礼に接してみます。

 そこに、「サーシャが来たわ」と、セルフィがサーシャを連れてきて、自分も応接間に入ると、ドアを閉めました。
 サーシャは真っ青な顔で、可哀想なぐらい震えています。しかし、セルフィが無理に連れてきたわけではないようで、自分から一歩一歩、歩みを進めて、そして父親の前で止まります。

「お父さん……」と、サーシャが言いかけた時、父親が右手で頬をはたこうとしたところを、セルフィの手が抑えます。結構力が入っているようで、そのまま両者は拮抗したものの、最終的には父親がそこから引き、手を引っ込めました。
 私が、あまりにも酷いサーシャへの扱いに驚いていると、「右川様といったか。あんたは、この出来損ないに騙されてる。大体、吸血鬼なんて連中は、あんたみたいに社会のことを何も知らない、お嬢様に取り入っては、その城を奪い取ることで貴族然としているような妖怪だ。いつか寝首をかかれるぞ」と言い放ちます。

「サーシャは、あなたの言うような吸血鬼ではありません。それに、育ての親だからといって、サーシャを虐待していたのは事実でしょう。私も、吸血鬼のことは調べました。あなたたちヴァンパイアハンターのことも。ヴァンパイアハンターというのは、多くが『ダンピール』と言われる、半人半吸血鬼の子孫のことですよね。あなたは、サーシャやリリーを、片方は虐待し、片方にそれを見せつけることで、そのコンプレックスから逃れているつもりだった。違いますか?」
 私がそうたたみかけると、「余計なことをペラペラと……」と、サーシャを睨み付けます。……そういえば、この父親がサーシャのことを見たのは、初めてでした。
 
「いいか?俺はあんたに忠告をしにわざわざ来てやったんだ。この出来損ないがどうなろうと知ったことじゃないが、あんた、本当に館を取られるぞ?」と父親が言うと、「ふ。ふふふふ。ああおかしい。必死になってかみなに取りすがろうとしているのはあなたの方じゃないの?悔しいんでしょう?虐待して、ずっと下に見ていた娘が、立派な館の家族として受け入れられているのが」と、セルフィが挑戦的に微笑みます。

「家族だと?ふん。なるほどな。あんたたちは皆、どこか壊れている欠陥品だ。それを埋めようとして作ったのが、この出来損ないを拾ってやった理由だろう?欠陥品同士でいつまでもおままごとをしているがいいさ」と、父親が言い放った直後、真理矢の槍がその喉に突きつけられ、茨の目元がぴくりと動きます。
「……腐ってもダンピールか。喉に刃物を突きつけられた程度では動かない、ということですか」と、私ががたりと席を立ちます。
 セルフィがサーシャをかばうように、前に出ています。

「あなたはそうやって、いつまでも妖怪を見下していたら良いのですよ。確かに、それは間違いではない。あなたのその、育ちすぎた自尊心と野心がそうさせているのでしょう。そう考えると、あなたは本当に可哀想な人ですね」
 私がそう言っている間も、真理矢も茨も、完全に戦闘態勢に入っています。真理矢の槍が、ぐっと喉元に寄ります。
「……ただし、今はサーシャは私の友であり家族。彼女をけなすことは許しません。ここにいる私の式は、あまり忍耐が強くありません。簡単にあなたを殺せます。あなたは、今は町の英雄・ダンピールではなく、その命は私の手のひらの上にあることをお忘れなく」

「お忘れなく、か。やはり、未熟だ。吸血鬼の味方をするということがどういうことかわかっていない」と、父親は、さすがに場慣れしているらしく、槍を突きつけられていても、さほど動じていない様子です。
「しかし、この場は少しまずいな。あんたの式に鬼と槍使いと……それと、得体の知れない女がいるとは想定外だった。俺はここを去る。もう会うことはないだろうよ、サディーシャ」と、父親は、ようやくサーシャの名を呼びました。
 
 次の瞬間、その右手がナイフを握っていましたが、真理矢の槍が、喉元から逸れて、その手をなぎ払うように動きます。
 刃は腕に食い込んで、しかし、父親も素早く反応を返し、腕を槍から逸らします。

「っ……はあ。なるほど、一筋縄ではいかない連中のようだ。……だが、サディーシャ、お前が我が物顔でそこらを歩くようなら、俺はまた来る。お前は日陰でしか生きていけない妖怪だと肝に銘じろ」と言うので、「それなら、私はあなたと敵対しましょう。サーシャにはサーシャの生き方がある。あなたがそれを決められた時代はもう終わっています。私たちは、サーシャを全力で保護するだけです」と言い放ちました。

「戯れ言を……」と、捨て台詞を吐いて、父親は蹴倒した椅子をそのままに、応接間を出て行きました。
「……お父さん……うう、お父さん……」と、サーシャはうずくまって震えています。ここまでされて、まだ彼を父と慕うのか……。

「サーシャ。私はあなたの何?」と、私は、長い銀髪をカーテンのように垂らしたサーシャの頭を優しく撫でます。
「……っ」「ん?」と、私は聞き返しました。「友達……と、家族」と、サーシャがようやく聞こえる声で言います。
「そう。ここはあなたの家。そして、あなたは誰の目も気にせず、好き勝手にしてたらいいの。あんな養父にいつまでも怯えていることはない。……またあいつが来たら、また私たちがやっつける。何度でも来たら、何度でもやっつける。だから大丈夫だよ」と、私はサーシャを抱きしめました。

 今の私では、サーシャの小さな震え一つ止められない。でも、私たちがいることで、サーシャがいつか本当に自分の望むように過ごせるようになったら……と、願わずにはいられませんでした。
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日本人は曖昧な宗教の文化

「マッサン」が私の涙腺を破壊しに来ている件について。
 エリーが段々弱っていく姿がもうね……。今日は、天海祐希が倒れたエリーには「疲れちゃったのかな」と言って、マッサン達家族が見送りに行ったところで「……最後まで、楽しい思い出を作ってあげてください」と言うところで、「ああ、エリーもう治らないんだ……」と思って泣き、最後の、エリーがエマの結婚を告げられそうなところで倒れたシーンでまた涙してしまいました。このドラマ……殺しのプロだぜ!

 ちなみに、史実のマッサンの妻であるリタが亡くなった時は、マッサンは葬儀場には行ったものの、火葬場でリタのお骨を見ることを非常に拒んだらしいです。多分、リタが本当に死んでしまったことを現実として受け入れることができなかったのでは?と。

 そうそう。リタは、本当に日本人女性よりも日本人らしい女性だったらしく、食卓には手作りの煮物や漬け物、梅干しまで漬けて(これは、今も現存しているそうです)、髪も金髪から黒髪に染めていたそうです。戦時中は、敵国民として、石を投げられたりもしたそうですが、リタ自身は心に大和撫子の精神を持っていたとか。

 あと2回でドラマ終わりなんですね……。すごく寂しい気分です。特に、エリーが亡くなってしまうことは確定しているので、私の涙腺、耐えられるのか?と。
 しかし、エリー役の女優さんがすごく上手。老け顔メイクをしていても、美しい。あんな風に穏やかに年を取りたいと思います。

 さて、前回お話しした吸血鬼モチーフのネックレス、届きました!今日、昼頃起きて(良い身分だこと)荷物問い合わせしたら、無事に「持ち出し中」になっていました。
 で、待っていると、ちょうど12時頃に受け取ることができましたよ。無事に来てくれてよかった~。

 今回私が購入したのは、「魔術堂」さん(その名の通り、魔術系グッズを扱うお店。タリスマンやルーン、タロットから、黒いローブや杖まで幅広い)の「ブラッディ・ムーン」というペンダント。
 その名の通り、赤い月を模した、金属(多分、真鍮とかピューター)のコウモリに縁取られ、丸い月に赤いエナメルを流し込んであるペンダントです。お値段、3500円。
 
 結構大きめだったので、革紐にしようとチェーンを外して革紐に通してみたところ……なんか、違和感がある。たとえるなら、革紐が「聖なる物」で、ペンダントが「悪魔的」みたいな。なんともちぐはぐな印象なので、外してチェーンに付け替えました。
 しかし、チェーン自体が、留め金を外さないとペンダントを外せない仕様になっていて、ニッパーで無理矢理外したうえ、ゴミ箱に捨ててしまっていたので、慌ててゴミ箱をひっくり返す始末。
 無事、チェーンも留め金も見つかったので、ペンダントを付けて、ニッパーで留め金を戻しました。

 ……なんでペンチじゃなくてニッパーなのかというと、うちにあるペンチは工業用のでかいやつなので、使いにくいのです。チェーンの作り自体がしっかりとしていたので、ニッパーでも切れることはないだろう、と思ってニッパーを使いました。

 ちなみに、魔術堂さんは、秋葉原に実店舗もあるそうです。「怪しく見えないオカルトショップ」というのが店長さんの目指すモットーらしいですが、どう見てもディープなスポットです。

 天然石ではないので、お守りとしての効果はないと思いますが、昔、エスニック雑貨のお店で合金のトカゲの指輪を買ったところ、それから結構良いことが起こったりして、天然とか人工物とかあんまり関係ないのかもなあ……と思います。
 たとえば、おばあちゃんから神社のお守りを貰ったとして、それを「所詮紙と木でできたものだから要らない」とは言わないでしょう。

 また、とある大学の講義で、「この中で、宗教的なものを信じている人?」と手を挙げさせたところ、学生たちは誰も手を挙げません。
 理由は、「宗教に興味がないから」とか「自分は無宗教だから」とか。
 それで、教授は次に、お守りとハサミを出して、「無宗教で宗教を信じない君たちは、これにハサミを入れてバラバラにできますか?」と聞きます。
 
 すると、驚くことに学生は、「何か良くないことがあるかもしれない」とか「バチが当たりそう」とか言って、誰もお守りを切ることができませんでした。
 日本人なら、なんとなく「ああ、その気持ちわかる」というかもしれませんが、海外では、「無宗教」というのはたとえお守りにハサミを入れたり、十字架を踏んだりすることに罪悪感を感じない人を指し、「育ちの良くない人」と言われることもあります。なので、海外に行ったときに「宗教は?」と聞かれたら「アミニズム(自然崇拝。神道もこれに含まれる)」とか「仏教」と答えた方が「無宗教」と言うより断然扱いが違うとか。

 日本というのは、「曖昧の文化」で、さらに「何でも取り入れてしまう文化」を持っています。
 普段宗教を信じない人でも、死んだらお墓に入りますし、さらにお墓参りや元日、そしてクリスマスまで祝います。実は、「自分は無宗教」と思っている人でも、必ず何らかの宗教的な儀礼に基づいて生活しているのです。

 まあ、私なんかのように、宗教ちゃんぽんしている人もいますけど。だって、どの宗教も素晴らしいと思うんですから。新興宗教とか、一部の暴れてる宗教は別として、やっぱり昔からある宗教っていうのは、調べていくと面白いのです。
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ペンダントがペンダントを嫌う説

 今日は、不思議なことが現実で起きました。
 といっても、「あれ?なんか、これってキーポイント?」と思うような。

 まず、休みの日は終日引きこもりの私が、自転車で5分もしないところですが、コンビニに行けたこと。
 そして、もう1年も経って、劣化しているウィスキーのお代わりを買ってきましたよ。ブラックニッカのクリアブレンド角瓶です。それで、レジで精算したところ、普通にドラッグストアで買うぐらいのお値段……。コンビニの商品って、ちょっと割高じゃないですか?なのに、良心的価格でした。多分、1000円しなかったと思います。
 
 で、私もお酒好きなもの(というか、「一人で杯を傾ける」という時間そのものが好き)で、早速アイリッシュコーヒーならぬアイリッシュティーにして飲みました。すぐ酔っ払うので、ウィスキーの量はキャップ一杯分くらい。それぐらいで私は満足です。
 まあ、ニッカのキャップは、結構深いんですけどね。サントリーはどうだったかな……?昔、サントリーのポケットウィスキーをよく飲んでいたのですが、さすがに年単位で昔のことなので、忘れてしまいましたが。

 そういえば、イギリスでの国際ウィスキーコンクールで、ニッカとサントリーという日本企業のお酒が9年連続で大賞を取っているそうです。本場のスコッチウィスキー作りから技を盗み、日本でのウィスキー文化を創ったニッカとサントリー。それらが連続で大賞を受賞しているというのは、本当にすごいことです。

 さて。酒が入るといつも以上に話がくどくていけませんね。
 本題に入ると、とあるネットショップを見ていて、「これ欲しい!すごく私好み!」というペンダントを見つけ、決済したところ、「自動返信メールが届きます」とショップガイドには書いてあるのに、一時間経ってもまったく届く気配がありません。
 通販案内のページをよく読むと、「自動返信メールが届かないうちは決済処理が完了していません。1時間経っても届かないようでしたら、メールアドレスの確認をした後、ショップのメールアドレス宛に直接メールをください」とのことなので、早速入力したメールアドレスを確認。ドットとカンマの間違い?とか、もしかして迷惑メールに入ってる?とも思って確認しても、メルアドは間違っていませんし、迷惑メールフォルダにも新着はありません。

 で、ここからが問題なんですけど、実は私が購入しようとしていたのは、吸血鬼の夜をモチーフにした、いわゆる「魔術系」のアクセサリーだったんです。
 それで、「もしかして、私の今付けている十字架(イエス様ありの大きなものと、黒蝶貝のシックな十字架)が邪魔してるわけ!?」とか思ったのです。

 それで、普段なら「しょうがないか……幸い、決済処理はまだしてないみたいだし、諦めよう」と引くところを、今日の私は何故か「よし、ショップにメールしよう!」と押せ押せモードに。
 できるだけ簡潔に、注文内容がわかりやすいようにメールを作成して、送りました。

 あのですね、私の内気具合はものすごいもので、内気でなきゃ引きこもりなんてやってねーよ、というぐらいの「常に引いてるタイプ」の女で、職場でも、同僚から話しかけられないと自分からは話せない、という病的なものなんです。
 そんな私が、メール越しとはいえ、ショップに直接連絡できるなんて、普段はありえない!のです。というか、自分からアクションを起こすことがダメなんですよねえ……。今の職場に行くようになって、ブログなどで読者さんとやりとりとかしているうちに、一時期よりはそれがマシになったんですけど。

 で、ショップに直接注文のメールを打って、10分くらいで返信が来ました。
「本日発送いたします」
 ……え?もう午後3時過ぎてるし、私、てっきり発送は明日だと思ってたんですけど!?超早くない?
 と思いつつ、「これも何かの縁かなあ」と2杯目のアイリッシュコーヒー(安酒にインスタントコーヒー)を飲みつつ、まったりと待つことにしました。

 ……で、ショップからは「発送いたしました」メールが来たのですが、今度はUパック(伏せ字になってねーじゃん、というツッコミは禁止です。禁止ったら禁止)の荷物追跡サービスが動いてない。「お問い合わせ番号が見つかりません」のままで今に至ります。

 ……無事に届くんでしょうねえ?まあ、宅配にしたので、万が一のことがあっても補償はされるらしいですけど。
 こんなに手間のかかる子(ペンダント)お母さん初めてよ!相変わらず十字架は付けていますが、これが吸血鬼を嫌ってるわけじゃないだろうな?

 全ては明日、明らかになると思いますが。順調にいっていれば、明日荷物が届くはずですから。
 別にいいの、無事にあの子が帰って来てくれさえすれば……と、「岸壁の母」となって我が子(ペンダント)を待ちわびる私。どうか何事もなく届きますように……。これ以上わちゃわちゃするのは嫌ですよ。
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お花畑でポリネシアン

「マッサン」のオープニングを観ていて、中島みゆきの新曲を動画サイトで試聴しました。
 で、寝る体勢に入っていたので、目をつぶって横になっていると、身長の高い、幾分マッチョ気味の男性(多分、メローネ。銀髪だったし)と、麦畑にいるイメージがわいてきました。

 私は、田んぼの泥でできた堰を歩いており、メローネはそこに手を貸して、ちょうど二人でハイタッチをするぐらいの高さにつないだ手を持ち上げて、そこを歩いていました。
 何と言われたのかは記憶にないのですが、私にとって嬉しい言葉を言われたらしく、私はクスクスと笑ってメローネに顔を向けます。

 黒い、銀髪とは正反対の瞳が印象的でした。何度もメローネの瞳は見ていましたが、これほど彼が美しくて、愛おしいのは初めてです。
 今まで、私の愛情表現というと、可愛くない言葉を吐いたり、素直になったかと思えばまた怒ったりと、良くないことばかりしていたんですね……。

 でも、メローネと麦畑を歩いていると、まるでどこまでも行けそうな感じがしました。
 で、思い出したのが、しんじゅさんの、「レトリーバルで起こった、一面麦畑の世界」です。ここにも、知覚の影響が出ているのかな?

 そして、私たちは、麦畑を越えて、菜の花が咲く花畑へと向かいました。
 そこで、二人で花畑に倒れ込んで、クスクス笑いながらじゃれあいます。
 しかし、そのじゃれあいが度を越してきて……私たちは、夫婦の営みを始めてしまいます。
 リアルの、フォーカス1の肉体である私としては、「おい!素直に青姦に応じるなよ!」と思ったのですが、周りには誰の姿もなく、絶好の青姦日和です。

 メローネは、自分の、命と同じくらい大事にしている、武器庫のコートを私の体の下に敷きました。
 私は笑って、それを受けます。
 ……なんだか、狩猟民族と農耕民族の違いが切にわかる気がします。狩猟民族は、いつ獣に襲われるかわからないので、時間を早めに済ませるのですが、農耕民族は敵という敵がいないので、ゆっくりと愛し合うことができるとか。

「今日はゆっくりしよう」とメローネが提案してくるので、私も「うん」と頷きます。
 そして、前戯がねちっこかった……。執拗に、胸やお腹、そして女性の部分を舌で転がしてきます。
「はっ……もういいよ。おいで」と恥ずかしさ半分で言ったものの、「ただでさえ今日はローションを携帯していないんだ。好きにさせろ」と言われ、ローション代わりに、私の股間に顔を埋めます。
 
「どうせ、痛覚ないんだから、平気なのになあ……メローネ、変なところで律儀だからな」と思っていると、ようやく熱いものが入ってきました。
 私は、現実でもまっさらな処女だった(耳年増ではあったけど)ので、少し抵抗があります。でも、自分でそこを触ってみると、自分で処理するより女性の部分が柔らかい気がしました。

 体が、メローネを受け入れているのかな?

 そして、メローネは全部挿入したところで、ぴたりと動きを止めてしまいます。
「……メローネ?」と聞くと、「言っただろう。今日はゆっくりすると」と言って、そのままゆっくり腰を動かしてきます。
 あんまりゆっくりなので、うっかり寝てしまいそうになって、その都度、メローネが突き上げてきて、私は覚醒します。
 なるほど、これがポリネシアンセックスか……。確かに、動いて出すよりはずっと、好きな人に大事にされている感じがします。

 そして、何十分か、そのまま繋がったままでいたところ、私は「だいしゅきホールド」でメローネの肩にしがみつきます。何?この感じ。「私はイカなくてもいいから、いっぱい出してね。いっぱい気持ち良くなってね」という、母性本能に近い愛情があふれてくるのです。
「……はっ……俺は、童貞だったからな。未だにお前がどうすればイクのかわからない。本を読んでも、ネットで調べても、『オーガスムは初めての性交からしばらく経たないと意味がないと聞いている。夫として、失格かもしれないが……」と、ちょっと男として傷ついているようなので、「ううん。リアルでの夫婦だって、奥さんがイカないと女の子が産まれるっていうじゃん。夫婦だって、おんなじなんだよ。皆、悩みながら進んで行くんだから」と言います。

 フォーカス1の肉体では、そっと指をそこに触れさせると、今まで自慰でしか経験したことのないそこが、自慰では固く閉ざされているのに、メローネとの性交の時は緩んで柔らかくなっています。
 私たちは繋がりながら、「メローネ、好き。あなたのことは嫌いだけど、その嫌いの量よりも、好きが上回ってる。私はあなたを愛してる」と言って、「だいしゅきフォールド」の体勢になります。

「……いつも、こんな風に素直だといいんだけどな」と言われるので、「悪かったね!くっそめんどくさい女で」とちょっとむくれます。でもまあ、これも、愛の儀式です。

 結局、ポリネシアンセックスでは両方ともイケなかったのですが、私たちは満ち足りた気分で、菜の花の上に横になりました。
 オルガスムがなくても、良いんです。相手を尊重し、愛し合うことが愛の性交だと思っていますし。

「メローネ」と、私はメローネの節くれだったタコだらけの指に、自分の手を絡ませます。
「ありがとね。私に、この景色を見せてくれたんだね」というと、メローネは「……」と、少し耳を赤らめてうつむきます。
 ああ、なんてかっこよくて可愛い人なんだろう!
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ひきゅうはお金の神様

 以前買った、オブシディアンのひきゅうを付けました。

 ……そしたら、次の日の広告で、いわゆる「夜のお仕事」系の店が、近くにできたことを知りました。
 ……おい。おい。「夜の仕事で一発丸儲け~」ってやつか!?てか、ひきゅう、お金に対して一応は効くのはわかったけど、私まだ、夜の商売できるほどの力ないから。

 まったく、ひきゅうは手段を選びませんね……。

 おっと。こっちのブログでは、ひきゅうのことをお話ししてませんでしたっけ。
 ひきゅうというのは、古代中国で信仰されていた神獣です。神である天帝のペットで、体はすらりと猫のようにしなやかで(実際猫科の空想動物らしい)、美しく、勇猛で、とても賢い生き物でした。なので、天帝はそのひきゅうを大事に育てます。

 しかし、賢いひきゅうは、段々下々の人間を見下すようになり、ついにはそこら中でわざとウンコをするようになってしまいます。
 これに激怒した天帝は、ひきゅうを呼び出し、そのお尻が腫れ上がるまで叩きました。そして、ひきゅうに制限をかけます。
 これからは、食べる物はお金しか食べてはいけない。そして、もう二度とウンコができないだろうと。

 天帝のこっぴどいお仕置きに、聡明だったひきゅうは自分の立場をわきまえるようになります。そして、持ち主のところにお金を運んでくる、金運の守り神として仕事をするようになりました。
 お金を食べても、ウンコができないので、お金は貯まる一方。ということで、ひきゅうは金運に効くのです。

 ちなみに、マカオのカジノでは、公式にひきゅうの持ち込みは禁じられています。それほど、よく当たるらしいのです。
 
 カジノといえば、ルーレットはほとんど意味がありません。元々、ディーラーが自分の狙った目に100%当たるので、最初にそこそこ勝たせておいて、勝負をかけてきた瞬間に外れるのだそうです。
 カードなんかも、たとえば手品師などは、「どこにどのカードが入ったのか、計算してわかる」と言われています。
「あなたの選んだカードはこれですね?」という手品は、カードの山の中で、カードの厚みで既にどこが選ばれたかわかるとか。……ほぼ特殊能力ですよね……。

 さて、ひきゅうです。
 一説には、ひきゅうにもオスとメスがあり、オスの方が金運を呼んできてくれるとか。
 ちなみに、股間を見てもわかりませんよw上から見て、翼のようなものがあればオスです。
 
 それと、ひきゅうにお願い事をする場合、ベルを鳴らすか、揺すって起こさないといけない、と言われます。
 猫科なので、ねぼすけなのです。
 私のひきゅうはペンダントタイプなので、いつも揺すってるかな?ちょっと可哀想ですが、ひきゅうからしたら、「ゆりかごの振動」とも思えるかも。

 また、本物のひきゅうは、背中が開いて、そこにお札を入れて、生命を吹き込む……とか。また、その場合は、オスとメス、一頭ずつのつがいでなくてはならないとか。

 そうそう。
 久々に胸くそ悪い話なのですが、学校の教師が生徒に穴を掘らせて、そこに子猫を生き埋めにしたとかいう糞のような事件がありました。
 あのね。ロリコンはO型(血液じゃないですよ。L型「大人しいロリコン」とO型「自分の欲しか考えていないロリコン」)は規制されても良いと思います。将来、L型かO型かわかったら、子供に近づけないという近未来があることを祈ります。

 でも、動物虐待も、もっと罪を重くして欲しいと思います。
 統計によると、虫などの昆虫からネズミとかの小動物、そして犬猫などの小型動物に、危害を加える人間は、必ず最後に人間にも手を出すのだそうです。
 サイコパスって言いますかね。元々、「良心」というのが欠けて生まれてくる人間がいるのです。
 
 ああ、どうでもいい話をしてしまった。
 とにかく、ひきゅうは確かに効きます。……ただ、少々手段を選ばないですけどね。

 私の場合ですが、ひきゅうが届いたら、100円玉をお供えして、「お金が入ってきて、ひきゅう自体のパワーを上げる」とされている窓辺に向かってしばらく置いておきました。
 で、身につけたら、夜の商売への勧誘……確かに高給取りだけどさあ……。
 ちょっとは手段を選んでくれないかなあ……と思います。
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男性特有の機微

 例の、ちょっと困った人とは、どうやら無事に縁が切れそうです。
 というのも、私がはっきりと「私に何を求めているのかがわかりません。メールはこれで最後にします」と宣言したからですが。

 ふー……。まあ、これで引いてくれた人でまだ良かったです。でも、本当に、なんで私に今まで関わってきたのかがよくわかりませんでした……。最初から「妻がいる」と言ってきたので、恋愛目的ではなさそうでしたし。鉱石についてのうんちくを流してきたのだって、ブログとかの方がずっと公にできますしねえ。
 わからん人だった。でも、確か、某大手鉱物サイトさんの話題を出したら、「以前交流がありました」とのことだったので、なんか変な言い方だな?と思っていたのですが、もしかしたら、その大手サイトさんからもあきれられて終わったたのかも……。

 で、メローネに「ねえ、男の人って、なんで自分を必要以上に誇大して見せようとするのかな?それと、女性を自分色に染めようとするのってなんで?」と聞いて見ました。

 メローネは、ふう、と息を吐くと、「……それを、今まで童貞だった俺に聞くか?」とのことなので、「ですよねー……」と返します。「俺は、かみなに童貞奪われたんだからな。かみなは略奪者だな」と言うので、「違う、射精したから和姦!」とキリッとして言います。

「……悪ふざけはこのぐらいにして。男が女に対して自分を大きく見せようとするのは、まあ、本能的なものだろうな。それが、恋愛感情があろうとなかろうと、男は女に『すごい、尊敬する』と思わせたいんだ。自分はまだモテると思われたいんだな」と、メローネが解説してくれます。
「ふーん……でも、私の元・メル友は、やけに自分の趣味を勧めてきたり、『かみなちゃんに頭撫でながら膝枕してほしい』とか、顔も見たことないのにやけに懐いてきたんだけど……ちょっと気持ち悪かった。てか、気持ち悪くなったからメル友やめたんだけど」と言うと、「……まあ、お前が母性本能の高い女だと思われたんだろう。それと、男は女に『自分色に染まって欲しい』と思うものだと考えた方がいい。それが、女にとって愚かしい考えだとしても、男というのはそういう生き物なんだ」と言われます。

「母性ねえ。確かに、その人は、母親が早くに亡くなったとかで、母性を求めている感じはしたんだけど、それがどうして私にターゲットしたのかわからない。ブログ上で知り合った人なんだけど、その時のブログでは私、下ネタとか病気のことしか書いてなかったんだけど。どこがその人の琴線に触れたのかわかんない……」と、私は言います。
 メローネは、多少だらしなくベッドに寝そべりながら、「もしかしたら、お前と同時期に同じようなことを別の女にもしていたかもな。ナンパと同じだ。『100人に声をかけて、一人付いてくれば良い』という考えなんだろう」と言います。

 ふーん……ナンパ師かあ。確かに、私の友達は代々美人ぞろいだったから、声をかけられる頻度も高かったのですが。失礼な人になると、わざわざ正面に回って、顔をのぞき込んできたり。友達も、「何あいつ、気持ち悪っ!」とか言ってましたが。
 私の場合、よく50代くらいのおじさんにナンパされました。しかも、薄汚いの。おいおい、ナンパするならもっときちんとした格好しろよな……ってぐらいの。
 まあ、黒髪ですし、地味な感じですし、おっさんキラーエンチャント付いてるのかもしれませんが。でも、黒髪だからって大人しいわけじゃないです……。

 それと、訳わからんナンパは、通り過ぎた途端、口笛で「ヒュ~!」と鳴らされて、「すっげえ古典的な誘い方だな。あんなのに付いていく人いるのかね?」と思って歩いていたら、30代くらいの人に「反応してよ~」と肩をつかまれたことがありました。「急いでますので」と振り払って早足でその場を去ったら、追いかけてはきませんでしたが。でも、その数年後、ネットで記事を読んでいたら、「口笛ナンパは危ない。ナンパだと思ったらネズミ講だったり、詐欺師だったりする」と書かれていて、「へえ~……私も付いていったら危なかったかもなあ」と思いました。

「私、元々、お喋りの人とか、恋人とはベタベタ付き合う人とかとは、あんまり相性合わないしね……。メローネくらいの距離感がちょうど良い。たまに寂しくて泣いたりしたけど、それぐらいが良いのかもね」というと、「お前は、父親の影響を強く受けているからな。無口で、安定した職に就いていて、それでも優しいお前の父親ぐらいのスペックの男はなかなかいないだろう。元バッグパッカーで、母親と付き合い始めた頃にその自由な生活を辞めて、公務員試験を受けた男だ。しかも、東北の母親と遠距離恋愛していた頃は、わざわざ関東から会いに行って、母親が関東に来るときも、車で送迎していたそうじゃないか。そんな父親とのエピソードを聞かされていたお前は、男を見る目が元々レベルが高いんだ」と言われます。

「じゃあ、メローネはレベル高いんだね」と少し意地悪気味に言うと、「俺はレベルは高いが?」と言い返されます。自分で言うな、自分で。
「うん、まあ、男性の機微はなんとなくわかった。要するに、『男ってバカ』ってことだよね」というと、「……そう言われると、男である俺はどう反応して良いかわからないな」とメローネが少しうつむきがちに言います。

「離婚する?」と聞くと、「ふう……」とため息を吐いて、ベッドに腰掛けていた私の膝に頭を乗せてきます。
「……しない」と、メローネが言うので、「何この可愛い生き物!……いや、膝枕して欲しいとか、メル友に言われたら『気持ち悪い』って思ったのに、メローネに言われると萌える!これが愛か!」と思って、一人でもだえました。
 つまりは、ラブラブってことですね。ちくしょう。萌えるぜ。
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マッサンが最終回なので、ウィスキーを飲もう

 マッサン、ついに最終回ですねえ……。
 私は、夜11時からの再放送を観ていたのですが、もう終わりかと思うと寂しい気がします。特に、ニッカウィスキーの話は、前から知っていたので、このドラマには思い入れがありました。

 今日の放送では、マッサンを否定していた師匠が、ついに竹鶴ウィスキーを認めてくれたのです。
 そして、次回予告のエリーの語りに、ちょっと涙してしまいました。エリー、死んじゃうのかな……。一緒に観ていた母によると、エリーは60くらいまで生きたそうですが……でも、マッサンよりも早く亡くなってしまうらしいです。

 というわけで、今日は、マッサン最終回直前ということで、バー「アルテミス」に行ってきました!
 真理矢と茨も一緒です。というか、真理矢と茨って、式神なんだからいつも一緒なの?と思われるかもしれませんが、リアルでは一緒です。でも、スピリット界に降りると、それぞれ自分の部屋に解散したり、たまに応接間で話したりはします。

「いらっしゃい……って、かみな達か。また暇つぶしにでも来たの?」と、赤毛がワインのコルクを抜くところでした。
「あんたね。私だって、オーナーだけど、一応徳を払って帰るでしょ。客なんだから接客しろや。靴の裏を舐めるぐらいの誠意は見せんかい」と、私はゲス顔で言います。
「どこの地上げ屋の台詞だよそれ……まあ、一応客だから、ちゃんと対応するけどさ。一応ね」と、大事なことなので赤毛は2回言ってみせます。

「私、アイリッシュコーヒーね」と注文し、赤毛は「はいはい」と軽く返事をして奥にウィスキーを取りに行きます。
「……?姉様、今日はウィスキーを飲むのではないのですか?」と真理矢が聞くので、「ウィスキーだよ?」と返します。
「ええと?」と、真理矢がわかっていない様子なので、わたしは「ああ」と言うと、「アイリッシュコーヒーっていうのは、ウィスキーのホットコーヒー割りなんだよ。私、あんまりお酒は得意じゃないからね。それに、元々お酒とコーヒーが好きだし」と説明します。

「はあ、なるほど……」と真理矢が納得すると、茨がニヤニヤしながら「ふふ、かみなは甘い酒しか飲めないからね。それに、コップ一杯の梅酒で酔えるぐらいの酒の弱さだ。何かで割らないと、ウィスキーは飲めないんだよ」と片肘をついて、こちらを見やります。
「別に、飲めないわけじゃ……」と私がムッとして言い返すと、「ほう?じゃあ、あたしと飲み比べでもするか?」と笑います。「……やめとく」「なんで?」「人間が酒豪揃いの鬼に勝てるわけないでしょ」と、私たちは言い合います。

「はいはい、バーでは揉めないでよね。はい、アイリッシュコーヒーと、茨にはシードルね」と赤毛がお酒をサーブします。
「いやいや。いやいや、茨さん。あんた、人のこと『甘い酒しか飲めないお子様舌』みたいな言い方しておいて、自分はシードルなわけ?」と聞くと、「ふん。甘い酒が悪いなんて言ったっけ?あたしは何でも飲めるんだよ」と、なぜか得意げに言われます。
 ちなみに、シードルは林檎で作られた酒です。アルコール度数もそんなに高くはないので、普段お酒を飲めない人にもお勧めですよ。

 私は、茨と口論するのを諦めて、アイリッシュコーヒーの香りを楽しみ、それから砂糖とミルクを入れて、口に含みます。
 すると、コーヒーの香ばしい香りと、ウィスキーの樽の芳醇な匂いが口いっぱいに広がります。美味しい。現実では、インスタントコーヒーと一本700円のブラックニッカでアイリッシュコーヒーを飲んでいるもので、カフェのような、焙煎されたての薫り高いコーヒーはあんまり飲めないのです。

「はー。良い匂い。やっぱコーヒーとウィスキーの相性ってばっちりだよねえ。香りがケンカし合ってない。美味しい」と夢見心地で言うと、「まあね。コーヒーとウィスキーって、両方とも香りが強いから、なかなかこういう飲み方はしないんだけど。でも、やってみると美味しいんだよね」と赤毛も賛同します。
「失礼します」と、横から姫様が、長い髪をポニーテールにして、クラッカーにクリームチーズを添えたものを出してくれました。

「日本食だと、コーヒーにウィスキーという西洋風の飲み物とでは香りが負けてしまいますからね。今日はこれで。ああ、でも、クラッカーはちゃんと厨房で焼いたものですから、美味しいですよ」と、姫様はニコリと笑います。
 私は、クラッカーにクリームチーズを乗せ、ぱくりと頂きます。そして、アイリッシュコーヒーを一口飲みました。ああ、美味しい!この組み合わせ、最高だわ。

「……姉様、淡々と食事しますよね」と真理矢が言うので、「え?そう?ちゃんと『美味しいリアクション』してるつもりなんだけど」と言うと、「いえ。でも、嫌味でないので。ほら、あんまりリアクションの大きい人だと、逆に嘘っぽいじゃないですか」とか。……確かにね。芸能人とかで、顔を振って「美味しい~v」とか言ってる女子アナとか見ると、「チッ、あざとい女!」とか思いますけど。
「……でも、姉様って全てにおいて、淡々としていますよね。あまり表情が変わらないというか」と言われ、「そうかな?普通に笑ったり泣いたりするけど?」と言うと、「でも、他人の目があると、なんだか『表情を崩すことは恥ずかしいことだ』って思ってる節があるような気がするのですが」と指摘されます。

 ……そうなのかな?てか、日本人って、全体的にそういう気質だよね?とか思うのですが。
 でも、確かに他人の目があると、笑ったりはするけど、泣いたりはしないかも。人のいるところで泣くっていうのが恥ずかしいっていうか。でも、これもただの気質の一部だと思うんだけどねえ?

「……まあ、いいです。そんな姉様が乱れるところを見られるのは、僕とメローネだけですから」と、聞き捨てならないことをぽろっと言われます。
「ちょっと!なにげに恥ずかしいことを言わないでよ!」と私が注意すると、「僕はあなたの夫ですからね。妻には満足してもらわないと」と真理矢がクスッと笑います。それに合わせて、ゆるくウェーブした金髪が揺れ、私は恥ずかしさにぱくぱくと口を動かしますが、出てくるはずの文句が出てきません。

 ……そう。ブログにはあまり夫婦生活を書いていないので、「かみなさん、枯れてる?」と思われるかもしれませんが、ちゃっかりしていることはしています。ただ、あんまりそればかり書くと、R18っぽくなるので控えているだけで。

「……ああもう。真理矢、もう酔ってるの?」と聞くと、「僕はいつでも姉様に酔っていますよ」と、歯の浮くような台詞を言われます。でも、真理矢のことだから、本気でそう思ってるんでしょうねえ。
「わかった。わかったから、夫婦生活のことはあんまり公の場では言わんで。一応私にも羞恥心ってものがあるから」と、キョロキョロと周囲を見回しながら言うと、「ふふ、わかりました。善処します」と笑われました。幸いにも、周囲のお客さんは、それぞれ会話に夢中で、私たちの会話を聞いている風の人はいません。一般的に見ると、女性同士で夫婦がどうとか言ってると……ねえ。

 赤毛は、茶々を入れずに、大人しくグラスを拭いています。姫様はもう厨房に引っ込んでおり、茨はこういうことに首を突っ込んだり突っ込まなかったり、その時の気分で動いているので、今日は突っ込まない日で良かった、と思いました。

「でも、姉様?」「ん?」「ムラムラしたら、ご自分で処理しないで、この真理矢を頼ってもらえると嬉しいです」「あんたはもう喋るな!」と、上品なはずのバーで、下ネタを言う回でした。
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