カテゴリ:式神 (1/5) | 魔法石の庭3rd

式神の記事 (1/5)

中卒だからって諦めるな

 マッサンのリタ缶、飲んでみました。
 今日飲んだのは、りんごの風味のやつ。辛い酒は飲めません……お子様舌なので。

 飲んでみて、最初に思ったのは、「おお、ウィスキーの匂いする!」です。
 最初にガツンとウィスキーの香りがするので、「これ、きついかな?」と思ったものの、後味はすっきり。ニッカのウィスキーって、後味あんまり残らないのかな?
 それとも、混ぜているウィスキーがブラックニッカのクリアとか……いや、それはないな。ブラックニッカは、もっとあっさりした飲み心地だし。

 ちなみに、安酒(1000円以内)のウィスキーを飲んできて、サントリーのポケット瓶が一番コーヒーに合いました。普通に飲めば、「ああ、安酒だな」という味なのですが、コーヒーと混ぜると、一変して、ウィスキーの香りがコーヒーに負けてなくて、最後までピートの燻された良い香りが続きます。
 
 そうそう。缶のお酒にしては、7%と結構アルコール度数が高いので、気になるあの子ともっとお近づきになりたい、という男子は勧めてみるのもいいかもしれません。
 ……まあ、彼女が酒豪という可能性もありますがね。

「薬飲んでて、酒飲んでいいの?」という疑問があると思いますが、薬が溶けきった後ならば問題ありません。錠剤が胃から出て行くのは30分~1時間なので、それだけ時間をあければ大丈夫かと。
 
 さて、酒と言えば茨です。
 私は、酒については中島らもさんの「今夜、すべてのバーで」を読んでから興味を持ったのですが、酒飲みって、酒に関して一家言ある人が多いんですよね。
 なので、茨に聞いて見ました。

「茨。茨はどうして酒を飲むの?」と。
 茨は、応接間の窓を開けてキセルでタバコを吸っていたのですが、「そうさねえ」と考え出します。
 そして、「うん、雰囲気かな。あとは、酒があれば、どんな人間とでも打ち解けられる。たとえば日露戦争では、兵隊たちは夕方まで戦ってはいたけれど、夜になると、敵味方関係なく酒を飲んでどんちゃん騒ぎをした。……まあ、これは、当時の戦争ってやつが、「日が暮れるまで」と時間制限があったからなんだけどね。だから、日が暮れたら、日本兵もロシア兵も戦士ではなく、一人の人間だった。それで、打ち解けて酒を飲んで、そして朝にはもう敵味方として別れて戦争をする。そんなの、間違ってるだろ?昨日の夜は、皆、打ち解け合って酒を飲んでいたんだよ?だから、酒っていうのは、人間関係の潤滑剤なんだ」と、茨は答えます。

「ふーん……一応、茨も考えてるんだね」というと、「あたしは、歴史の表舞台から『神』としての役職を降りることになったが、その後の歴史もちゃんと見てるよ。しかし、日本がロシアを倒したことで……確かにまあ、イギリスが、ロシアの船を停泊させないように動いていたんだが、有色人種たちは『日本がロシアに勝った!白人というのが、選ばれし民ではなく、普通の人間であることを日本が証明してくれた!」と、今でも有色人種の国では英雄扱いだしね。

 そういえば、アメリカンジョークにこんな話があります。
 ある時、アメリカに神が降りてきた。神に出会ったアメリカ人は、「私たちは選ばれた民なのですか?」と聞いたところ、神は「そうです」と答えたので、そのアメリカ人は非常に喜んだ。
 しかし、次の返答で、アメリカ人は固まることになる。
「ところで、選ばれし民の、赤い肌の人々はどこに行った?」と。

 解説すると、「選ばれし民」というのはインディオのことで、白人であるアメリカ人ではなかった、ということですね。

 私が考え込んでいると、茨は「はっ」と笑います。
「何も、歴史のことを考え込む必要は無いよ。確かに、「賢者は歴史に学ぶ」ということもある。だが、それだけのことだね。あんたは賢者じゃない。あれこれ考えるのも面倒じゃないかね?」と。

 私は、「それもそうだね。たかが中卒の人間が偉そうなこと言えないよね」と自虐ネタを披露します。
 すると、茨は嫌な顔をして、「中卒・高卒・大卒。そんなものは、面接の時にでも自虐すればいい。あたしも、寺子屋の子供たちに読み書きを教えていた頃があるが、学問ができるのと、ひらめきの力は別物だよ。あんたは、中卒だからって、色んな話を拾ってきては、それをシェアしようとする。でも、それは、全部丸写しじゃなくて、自分でかみ砕いた結果だろ?いいか、中卒は実はエリートなんだ。家庭の事情・個人の事情色々あるが、見てみろ。大卒の人間だからといって、中卒のあんたより物を知らないやつもいるだろう?だから、学歴で何かを決めるなんて、昭和の時代に終わったことだよ。もし、あんたが就職で差別を受けたら、『ああ、この会社は昭和を引きずってるんだな』ぐらいは思いな」

 茨に尻を叩かれ、私ははっとしました。本当は、中卒であることを一番コンプレックスに思っていたのは私じゃないかね?と。

「中卒なんて、今時珍しいじゃないか。その、珍しさをわかってくれる会社に勤めればいいんだよ。大丈夫さ。あんたは中卒の割に賢い。それは、中卒だからといって情報を集めることを諦めなかったからだ。あんたは大丈夫だよ」
 そう言って、茨は私の髪をくしゃくしゃと撫でました。……中卒の誇り。それは、何も「バカになれ」というわけではなく、「大卒者よりも物を知ってる人間になりたい」ということなのかもしれません。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ
にほんブログ村
スポンサーサイト

人間は人間が裁くもの

 今日も、茨と二人っきりです。
 何故かと言うと……。

「茨~、メローネのこと『真理ちゃん』って呼んで、真理矢のこと『メロりん』って呼んだら2人とも口きいてくれない~」と茨の真っ正面の椅子に座って言います。
「…………いや。さすがのあたしもドン引きしたよそれ。別に、本人の前で言うならともかく、正室と側室の名前入れ替えて呼ぶとかないわー……」と、顔を引きつらせて言います。

「だって実験したかったんだもん。正室と側室、逆に呼んだらどうなるかって。わき上がれ!私の好奇心!」とびし!とポーズを決めて言うと、「……好奇心猫をも殺す、って言葉もあるんだよ。というか、今ほどあんたが理系脳じゃなくて良かったって思ったことはないよ。あんたが理系に進んだら、マッドサイエンティストになれる可能性が大だね」とやっぱり引き気味に言われます。

「というか、あんた、二人の機嫌が悪くなるって知っててやっただろ?」と言われ、「いやあ、それほどでも」「褒めてないよ」と言われます。
「ん~……なんていうか、私、2人と結婚したじゃん?それから、なんとなくお互いのことは深く関わらないって感じになってて。そんなんじゃあ、ストレス溜まるでしょ?だから、私が悪人になって、怒ってくれたら……って思ったんだけど」と、私は手にした飛車の駒を弄びます。ちなみに、私たちが今やっているのは、「王将以外全部飛車と角将棋」です。これ、ロケットランチャーみたいなもので、絶対先攻の方が勝ちます。

 で、二人して適当なことをまた話していたのですが、ちょっと記憶に残っている話を。
「茨って、鬼だよね?鬼って、地獄の鬼とはまた違うの?てか、天国とか地獄って本当にあるの?」と私が聞いてみます。
 茨は「ううむ」とうなって、「天国はあるが、地獄はないよ。地獄ってのは、そもそも宗教的に戒律を破らせないように『人間が作った概念』だからね。だから、犯罪者はちゃんと今世で裁かれないといけないのさ。馬鹿馬鹿しい戒律でいうと、そうだね。仏教の『畜生界』の考え方とか。『現世で罪を犯した者は、人間になれず、動物として生まれる』ってやつだね。そんな馬鹿なことあるわけないだろ?」

 私は、「じゃあ、なんで天国はあるの?」と聞いてみます。
「待ってな。順番に話すから。ええと、天国だね。それは、いわゆる『十分に輪廻転生を繰り返した魂』がようやく入れてもらえる所なんだよ。だから、一回死んだぐらいでそうそう行ける場所じゃない。普通の人間の魂は『幽界』っていって、霊魂だけの状態で、しばらくそこで過ごす。そして、それに飽きたら『そろそろ次の転生に行きたいんですけど……』って自分から名乗り出るんだよ」

 そう言われ、私は「じゃあ、地獄そのものがないんだから、地獄の鬼ってのもいないと……?」と聞きます。
「いや。地獄の鬼は存在する。というか、人間が作った」と言われ、「は?」と私は目を見張ります。
「確かに、何かで管理されている『地獄』ってところはない。けど、殺人や暴行を繰り返して、それで素知らぬ顔で罪を償った・もしくは上手く逃げ切ったと思っている犯罪者には、周りの霊魂から袋だたきに遭って、人間の作った『地獄』に投げ入れられるんだ。そこには鬼がいる。ただし、この鬼も、一般的なの式神の鬼と一緒で、人間が作ったもんだ。そして、鬼たちは時代のニーズによって役職が変わっていくんだよ。たとえば、今は畜生界も消滅しかかってるし、賽の河原なんかはもうない。その代わりに、新しい犯罪について部署を移動させられるんだ。……まあ、サラリーマンと同じだね」
 
 茨はそう言うと、「はい、王手」と駒をぴしゃりと打ちます。「……まあ、先攻が茨になった状態で、普通先攻が勝つわな」と、負け惜しみを言いながら、私は駒を片付け始めます。

「んん?ということは、あの世でも、人を裁くのは人ってこと?」と聞くと、「その通り。人間を裁くのは人間しかいない。神々は、どんな犯罪者でも、救おうと努力するんだよ。でも、人間には『義憤』ってのがあるからね。人を傷つけ・尊厳を奪った人間に対しては厳しいんだよ。まあ、ここのところが、人間が社会動物であるゆえんなんだけどね」と、茨は、私から受け取った将棋の駒をケースにばらばらっとしまいます。

「ふーん。結局人間は、『群れ』でしか生活できないってことね」と言うと、「あれ?あんたはてっきり『犯罪者なんて皆殺しにしろ』って派閥なのかと思ってたよ」と言われ、「……まあ、否定はしないけど。ジャン・バルジャンみたいに、貧しくてパン一つを盗んだ、とかならまだ同情の余地があると思うんだけどねえ。でもまあ、基本的には私は、死刑も賛成だし、右翼寄りの考え方だし、時代のニーズに合わせて変わるなら、地獄もあっていいとは思うね」と答えます。

「ちなみに、今はどんな地獄があるの?」と聞いてみると、「うーん……強姦犯地獄とか」とか言われます。
「え?何それ?」と私が聞くと、「その名の通りさ。強姦事件を起こしたバカが入る地獄だよ。そこで何が起きてるのは……まあ、皆までは言わないけど」と、茨は私の方をちらりと見やります。

「……かみな。あんた、強姦犯をモノによっては一番嫌ってるだろ?でも、それは、現代日本に生きる人間の多くが『強姦犯を隔離しろ』って言ってるんだ。だから、普通の感覚なんだよ」
 茨はそう言って、「さて、適当に答えてきたけど、これで質問は終わりだったね。そろそろメローネと真理矢の所に戻ってやりなよ。ちゃんと謝るんだよ」とのたまうので、「……うん」と私は頷きました。

 そっか……やっぱり、「人間を裁けるのは人間だけ」なんだ……。私が今死んだら「ニート地獄」とかに連れて行かれそうだし、頑張って働き口を探さないとな……。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ
にほんブログ村

人間嫌いの神様はいません

 無事、メローネとの嬉し恥ずかし初夜も終えて、私はまた茨の所に赴きました。

「なんだ?真理矢の所に行ってやらなくていいのか?」と茨は自分の部屋で存分にタバコをふかしながら言います。
 タバコの煙が霧のように、部屋中に舞っています。……私の家では、祖父が亡くなったので、タバコを吸う人はいなくなったのですが。父も吸いませんし。
 でも、タバコの匂いは結構好きです。今まで、ぜんそく持ち(大人になるにつれて発作が起きなくなったので、小児ぜんそくだったのかな?)だったので、一度もタバコを吸う機会はなかったのですが、じいちゃんが吸っていたので、なんとなくタバコの匂いは祖父の匂いと感じるのかもしれません。

「んー、どうせ、真理矢とはいつでも会えるしね。それより、茨に聞いて貰いたい独り言があってね」と言うと、「ほう?じゃあその独り言をさっさと終わらせて真理矢の所に行くんだね」と茨はふうっと空中に煙を吐き出します。

「結婚って、つまりはどういうものなのかな?私とメローネは、そもそも『結婚までは清い体で』って約束があったんだけど、真理矢とは女同士だから、いわゆる『本番行為』ってのはないでしょ?それに、スピリット界では子供も持てない。じゃあ、結婚って何なんだろう?ただの約束事?って思ったりするんだけど」
 そう言って、一応煙に巻かれないように窓を開けて、そのままサッシに腰掛けます。
 
「そうさね……あんたの独り言に付き合うとしたら、現実の結婚は『契約』だね。『他の男や女には振り向かない、もしくは子供をもうけて育て上げるための契約』だ。だが、ここ……スピリット界での結婚は、それらが破綻している。最初から、そういう契約じゃあないんだよ。じゃあ何か。それは、あたしはこっちの結婚というのは一種の『覚悟』だと思ってる。一緒にいることで相手を幸せにする、幸せになる、その覚悟だ」
 茨は、灰皿にキセルの中身をカンカンと出し終わって、それ以上吸うつもりはないようで、そのまま着物の袖にしまいます。
「それで、本当に幸せになるかどうかは実はどうでもいいんだよ。幸せになるという『覚悟』が大事なんだからね。たとえ、結婚した当初が上手くいかなくても、お互いに『相手を幸せにする、自分も幸せになる』という覚悟さえあれば、きっとそれは真の幸福に導かれると思う。人間は、『私は自分で見た物しか信じない』という人間もいるだろう?だが、空気も、声も、恋心だって目には見えない。でも、その全てが『幸せになる』ためには大事なんだよ」

 私は、「……そうだね。茨はいつも正しいもんね」とそれを受け取ります。
「そういえば、茨の村の人たちは、茨が急にいなくなっちゃって平気なの?ショックだったりしないの?」
 そう聞くと、茨は「はっ」と笑い、「村の人間は、既にあたしの手を離れてる。子供で言えば、巣立った状態なんだよ。もう、あたしがあの村で世話をする必要はない。それよりも、あんたたちの方がよちよち歩きで、親代わりを欲しているとしか思えないもんでね」と言います。
 ……茨、世話好きですしね。それに、後から思えばゆがんだ家庭とゆがんだ自己のまま育った私としては、いまだに社会にうまく溶け込めずにいます。

「……あんたも気づいているだろうが、あたしたち鬼や神獣らは、『忘れられた太古の神々』だ。朝廷に邪魔にされ、人々の記憶からは去り、そして鬼は『妖怪』として認識されている。だが、元はあたしたちも神なんだよ。そりゃ、世話好きで人間が好きでなければ、神なんてつとまらないからね。あんたの友達の……シロガネといったか。あの娘の神も、本当は手を貸したくてハラハラしてるだろうよ。まあ、ツンデレってやつだね」
 そう、茨が言い終わると、私は、「でも、シロガネさんの神様は、シロガネさんが本気で思っていないにも関わらず、つい口をついてしまった『ガイドは要らない』というだけでガイドさんを奪ってしまったんだよ?それが、本当は人が好きだって?」と反論します。

「はっ、いいかい?本当に人間が嫌いで、どうにかして人間の足をひきずり下ろしてやろうとする神が、わざわざシロガネにガイドたちが囚われている姿を見せるかね?人間が嫌いなのなら、そのまま無言でガイドを奪って、消去してやればいい。後は、人間が何を言おうと、放っておけばいいんだ。それを、あの神は律儀に答えていたじゃないか。それは、神が神として機能している証だよ。囚われた姿を見せたのも、シロガネが今後また冗談でも『ガイドは要らない』なんてことを言わせないためだよ。それぐらいはあんたの脳みそでもわかってくれないとね」
 茨にそう言われ、私は「うぐぐ」と黙ってしまいます。

 ……確かに、茨と話していると、簡単に答えが返ってくるので、そのやりとりが面白くて彼女と一緒にいる時間が多いのです。ごちゃごちゃ悩まずに済むしね。

「……茨、式神よりガイド向きなんじゃないの?少なくとも、この館のガイドたちよりはずっとガイドしてるよ」と言うと、「……式神でないとだめなんだ」と、顔を曇らせます。
「ガイドは、あんたがスピリット界にいなければ関われない存在だろう?だが、式神は、現実世界でもスピリット界でもどこでもあんたの行く所に自由に出入りすることができる。……ここまで言えば、あたしが何を言いたいかわかるかな?」と言うので、「うーん……あの、まさか、茨、寂しいとか……?」と言うと、茨はキセルを取り出そうとして、やっぱり止めたようです。

「成人して、独り立ちした子供に、親が何故いつも『金はあるか?米送るか?今度はいつ帰ってくる?』というのか知ってるか?毒親はなんとかして子供を支配下におきたいから、この場合は除くとして、親はいつまで経っても『子供は子供』なんだよ。わけのわからない話をして、どうにか電話やメールを長引かせたいのも、寂しいからだ。マザ-・テレサの言葉を知ってるかい?『食事も、住む部屋も、満たされている施設の老人たちが皆一様に玄関の方を向いている。それは、子供や孫がいつか迎えに来てくれないかと今か今かと待っているせいだ』ってね。親ってそんなもんだよ」
 茨はそう言います。私は、いまだに親のすねかじってるので、少し肩身が狭いです……。でも、うちの父も母も、いつかはボケる。私だってあと50年ほどしたらボケてますよ。そうしたら、やはり父も母も、老人ホームで玄関を見続ける日がくるのでしょうか。

「……ずいぶん引き留めちまったね。真理矢の所にいってやんな」と、茨がしっしと手で追い払う仕草をするので、「真理矢は、夜に会うって決めてる。だから、もう少し、茨の部屋にいてもいいよ」と笑います。
「……ああそうかい」と言った茨の頬は、少し赤らんでいます。「柄にもないことを言っちまった」という証かもしれませんね。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ
にほんブログ村

無茶をした反動か、頭痛。

 一昨日の「自分レトリーバル」の後。

 猛烈に前頭葉が痛くなって、これは膿出しなのか能力の暴走なのかわからず、ずっと布団の中で「いててて……」とやっていました。
 
 で、その痛みって、茨から貰った力の証である角を引っ込めようとすると、やっぱり痛くなるんですよね。
 ちなみに私の角は、最初はまっすぐに横に伸びていて、途中でくるんとなっています。茨の角は山羊みたいにくるんとなっているので、これも個人差なのかな?と思います。

 で、今現在も、まだ頭痛いです。私、頭痛を起こすのって半年に一回ぐらいの割合でしか起きないので、頭痛に対する免疫がないんですよ。以前、襲撃に遭った際に、私が敵の脳の電流を操って群発頭痛を引き起こして自殺させたことがありますが、群発ってこれの数百倍痛いんですよね……恐ろしい。群発は別名「自殺頭痛」とも言われ、そのあまりの痛みに、発作的に飛び降りたり、アメリカでは拳銃を持っているので、銃で自殺したりする人が多いそうです。また、この病に冒されるのは男性が多く、芸能人では太田光が群発持ちだとカミングアウトしています。
 なんでも、「本当に胃液が出ても痛みで吐きまくって、2階の教室から飛び降りようとしてクラスメイトに羽交い締めにされて止められた」と言っていました。

 で、昼間ちょっと寝たからか、今元気です。相変わらず頭痛はしていますが。
 でも、昼間よりはだいぶ良くなりました。こうしてキーボードに向かうこともできます。昼間、一応コメント返しだけして布団でうなっていたのですが。

 さて、スピリット界ですが。
 そんなこんなで、最近ガイドたちと会っていないので、久しぶりにお茶会しようとしていましたが、頭痛で無理そうです。

 茨は、「あーあー。やっぱりね。あんた、無茶しすぎだよ、スピリット的に」と言われました。
「破壊の力を病気に対して使ったんだから、そこにぽっかり空いた穴はどう埋めるんだい?あんたのやってることは、皮膚病ができたからって、その患部全体を吹き飛ばすようなもんだ。まったく……まあ、あたしはあんたのそういう無茶な所も好きだけどね」と言うので、「はあ……」と気の抜けた返事をします。

「まあ、あんたが無茶をするのなら、あたしも真理矢も、式神としてちゃんと仕えるよ。大丈夫。あたしはそういう無茶をするやつの方が好きなんだ。せっせと理論でがっちがちに固めるよりも、そっちの方がずっと人間らしいじゃないか」と、言われます。
「はあ……しかし、理論的に考える方が、人間らしくはない?」と聞くと、「そんなことはないさ。理論で動くならば、それこそコンピュータに任せちまえばいいだろ?しかし、コンピュータも人間が作ったものだからね。バグがあって当然だ。つまり、この世に本当に理論で動いてるヤツなんていないんだよ」と、茨が言います。

「……茨、コンピュータなんて知ってるんだね」と言うと、「ああ、真理矢に教えて貰ってる。大体の基礎部分はわかったつもりだよ」というので、私は真理矢をちらりと見ると、「応接間のパソコン?」と聞きます。
「ええ。最近の式神はコンピュータくらい扱えなくてはいけませんからね」と真理矢が澄ましていうので、「ははあ……」と納得します。

「でも、私の考えからすると、やっぱり人間は理論……つまり科学で全て解明できると信じてる。神様の神徳だって、パワーストーンの効力だって、きっと科学でわかる日が来るって。今、科学でオカルトの分野が証明されてないのは、そのオカルトの力による公式がまだできてないからだと思うんだ。地動説を唱えたガリレオは、宗教に反するというだけでそれを否定せざるを得なかった。だから、科学とオカルトの分野は、未だにガリレオの敵を討つために、わざと科学と融合するのを嫌ってる節があると思うんだけど」

 私がそう一席ぶると、真理矢は「さすが姉様です!」と目を輝かせましたが、茨は「あー、うん」と、聞いているのかいないのかわからない、失礼な態度を取ります。人の話を聞けや。

 すると、すすっと真理矢が私の隣の席に移動してきて、私の手をテーブルの下で握ります。
「姉様には何でもできますよ。その『破壊の力』も、きっと人を傷つける以外にも方法はあるはずです。姉様は優しい方。でも、その優しさは時に弱みにもなります。だから、癒やしではなく、破壊の力を授かったのではないでしょうか。でも、それはきっと、優しい力にもなるはずです」
 そう、にこりと笑った真理矢が可愛かったので、私は「んー、真理矢のおっぱい~」といきなり胸に顔を埋めます。

「あ、あの、姉様が積極的になさるのは嬉しいのですが、僕は、胸が小さいですから……」と、赤くなって真理矢が言うので、「胸が大きい小さいの話じゃなくて、真理矢の胸だから、私も嬉しいんだよ。ほら、茨なんて牛娘みたいだろ?」と言うと、「誰が牛だこら」と、茨の草履履きで頭を蹴られます。

 そんなこんなで、式神たちとは仲良くやってます。……次はガイドと話したいなあ。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ
にほんブログ村

自分レトリーバル

 ちょっと考えていたことがあって、それを実験してみました。

 私の力は「破壊」です。……ならば、私のしがらみや、病気を「破壊」することで自己レトリーバルになるのでは?と。
 で、一応ラクシュミーのマントラを唱えてから、私の心臓辺りに手を当て、そこに力を集中させます。そして、「女神××の呪いを破壊する!」と宣言して、その手をぎゅっと握りしめ、呪いそのものを破壊するイメージを作りました。

 すると、私の心臓がどくりと動き、私は一瞬息ができなくなってしまいます。
「げほっ、げほっ……はあ、はあ……」と、私はなんとか呼吸を試みます。なんだろう?呪いは破壊されたのか?それとも、×××の力が強すぎて跳ね返されたのか?と、私は疑問に思いました。
 
 ちなみに、このレトリーバルをしているときは、現実世界です。心臓の動きも、息ができなくなったのも、この世界で本当にあったことです。

 続いて、私は脳の辺りに手を当て、同じように手をぎゅっと握りしめて、「病気」を破壊しようとしました。
 しかし、今度は何の変化もありません。しかし、5分ほど経ってから、前頭葉の辺りにしびれのようなものが走りました。そういえば、私の病気は、昔は「ロボトミー手術」といって、あまりに陽性症状の激しい人には、前頭葉の一部を切り取って、廃人状態にすることで大人しくさせる、という手術が行われていたそうです。

 ちなみに、ロボトミーは有名な「カッコーの巣の上で」のおかげで認知されました。しかし、これもまた難しいところで、専門外の人たちに無闇に「精神科は怖いところだ」という認識を植え付けることにもなりました。
 うちの両親も、母親を呼んでもらって先生にどんな病気でどんな状態かを説明してもらうまで、「カッコーの巣の上で」が精神科であるという認識を持っていました。

 ……母親、一応看護師ですよ?
 医療従事者だってその程度の認識なのです。私の持っている「救急精神病棟」という本(ノンフィクション)の中には、「精神病に最も偏見がある職業は、精神科以外の医療従事者なのである」という一文がありましたが、まさにその通りなのです。

 現在は、ロボトミー手術を行っているところはありません。その代わり、「電気ショック療法」というものはあります。
 この療法は、脳に電気を通電させることで、重度の鬱状態を回復させる、というものです。もちろん、その前に麻酔をして、眠った状態で行うそうですが、これもまた、第二のロボトミーになりそうな感じですね。

 ちなみに、私のセルフレトリーバルですが、見ていた真理矢は私の元に駆けつけ、「姉様、無理はやめましょう」と背中をさすってくれましたが、茨は「あーあー。まったく、無茶なことするよ、あんたは」と言って、あきれているようでした。

 スピリット界に降りて、「呪いは解けたか」を見てもらうことに。
 茨は、「ふーん……」と興味深そうに私を見て、「表面的な呪いはなくなってるね。内部はわからんけど。あはは、あんたの適当な『破壊の力を逆に使ったレトリーバル』もまんざら嘘でもなさそうだよ」と、髪をくしゃくしゃと撫でてきます。
「病気は?」と聞くと、「うーん……あんたの病気は、いわゆる『心の病』だ。脳だけ破壊してもダメなんだろうな。でも、まあ、良くはなるんじゃないかな?」と、適当なことを言われます。

「そういえば、私、真理矢と茨の夢を見たよ。真理矢と茨が合体したような女性が出てきて、私が何者かに狙われてるのを、ガン=カタ(銃での殺陣みたいなもの)でアクションな夢だった」というと、「ええ。知っています」と真理矢がニコニコしていて、茨は「なに、ちょっとあんたの夢の中に潜り込んだんだ。真理矢と合体するのは予想外だったが……おかげで、あんた守られて嬉しかったろ?」と言われ、「嬉しいのは嬉しいんだけど……やっぱり、自分でちゃんと決着を付けられるようにはなりたいっていうか」と頬を掻きます。

「ふん。傲慢な話だね」と茨が言うので、「?そうかな?」と聞くと、「あんたは今まで、自分一人で何でも解決してきたつもりかい?現実では家族・友人に支えられていて、精神世界では神々やあたしたち式神、そしてガイドたちに助けて貰ってるじゃないか。だから、あんたの発言は傲慢なんだよ」と言い返されます。

「うん……そっか。確かに。要するに、『なんでもかんでも自分で決着を付けなければ良い』ってことでしょ?私はもっと、周りに頼って良いと」というと、「まあね。そこがあんたの良いところでもあるんだけど、今は心が弱っている状態だ。そんなんじゃ、戦車に向かって爪楊枝一本で戦うようなもんだよ。なあに、うちの館の連中は、皆強いじゃないか。たとえ×××の呪いでも、立ち向かえるさ」と、茨はカカカと笑います。

「……そうかなあ」と言うと、「そうなんだよ。だからあんたは心配しなくていい。時間が全てをなんとかしてくれるさ」と言うので、「ずいぶん楽観的なんですね」と真理矢が嫌味のように言います。

「何言ってんだい。高杉晋作も言ってるだろ?
「おもしろき ことのない世を おもしろく」ってね。楽観的じゃなければ、こんな台詞は出てこないよ。かみなは、もっと偉人に学んだ方がいいね」となにげに批判されているような。
「わかったよ。でも、私は、結構わがままだよ?しかも人見知りで引きこもりのどうしようもない人間なんだけど」と言うと、「うん。でも、そういう人間には、それなりの仕事が舞い込んでくるのさ。かみなは偉人になるよ」
 
 そう、さらっと言われ、私はどきっとしました。偉人?私が?まあ、悪い気はしませんけどね……。
にほんブログ村 哲学・思想ブログ スピリチュアル・精神世界へ
にほんブログ村